みなさん、なじですか?(=ご機嫌如何ですか?)
小中学生の「学び応援隊」隊長、「これからどうする?」のびさんです!
ニューヨークの国連本部で9月23日に開催された国連「気候行動サミット」。スウェーデンの高校生環境活動家であり、今や数百万人が参加していると言われる地球温暖化問題に関する「学校ストライキ」活動をたった一人で始めたグレタ・エルンマン・トゥーンベリさん(16才)は、招かれて行った演説で
「あなた方は、自分の子どもたちを何よりも愛していると言いながら、その目の前で、子どもたちの未来を奪っています。」と訴えました。
「直し方のわからないものを、これ以上壊すのはやめてください。」
世界的に有名な生物学者デイヴィッド・スズキを父として、環境運動家の母を持つ日系4世のカナダ人セヴァン・カリス=スズキさんが、
こう国連のリオ地球サミットで訴えたのは1992年、当時12才でした。
6分間の渾身のスピーチは「伝説のスピーチ」として世界を駆け巡り、今も感動を呼び続けています。
筆者は前職を環境省の非常勤職員アクティブ・レンジャー(自然保護官補佐)として任期満了まで務めさせて頂きました。
前述のような自分より若い活動家の皆さんに、厳しい言葉を突きつけられるたび、心を大きく揺さぶられます。
任期満了後、すっかり元の生活に戻ったかというと、そうではありません。
任期中、自然保護官の方や環境省職員の皆さん、専門家の方々からほんとうに多くのことを学びました。
学びの核にあるもの、それは「行動」です。
小さくてもいい、環境に負荷をかけない取り組みは、自分自身の足元から始められるのです。
例えば、教室でよく使う「封筒」。
自然保護官事務所では、届いた封筒を丁寧に開け、表書きに×をして裏に宛先を書いて再利用します。
掲示し終わったポスターはとっておいて、裏面に自分たちの名刺を印刷してカッターで切って使います。
紙の多くは木からできています。1回で捨ててしまわずに再利用すれば、紙の使用量を減らすことができます。
教室でも、封筒の再利用に取り組んでいますが、一部の保護者の方は
「失礼な!」
と受け止めてしまうようで、中には通塾を辞める方もいらっしゃいます。
今はお母さんになったセヴァンさんが国連で演説した後、何も変わらないどころか悪化していく環境に失望し、そこから再び立ち上がるときに希望を見出したのは、まさに自分自身の身近な人たち、身近な環境問題への取り組みからだった、ときいています。
例えば、封筒を2回使う、
ポスターの裏やミスコピーを計算用紙に使う、
ことも大切な取り組みの一つだと思いますし、
レジ袋を使わずマイバッグを持ち歩く、
マイクロプラスチックの元になる合成繊維の衣類からコットン100%の衣類に買い替える、
こんな小さな取り組みも、一人一人が取り組んで大きなムーブメントになれば、環境負荷を減らすことにつながる。
いま必要なのは「行動」です。まずは、ひとりひとりできる身近な取り組みから始めていくことが大切ではないでしょうか。
燃費の悪いガソリン車乗り回していて何言ってやがる!とお怒りの皆様、
新しい車を1台作るのにどれだけ環境負荷がかかっているかおわかりですか?
出来てしまったものをメンテナンスしながら大切に長く使うことも環境保全のための前向きな取り組みの一つだと筆者は思うんですが。
今回も、貴重なお時間を割いて最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。