人間誰しも
失敗すれば、大なり小なり落ち込むもの。
稀に、全く落ち込まない方も
いらっしゃいますが、かなり少数派では?
ただ、
あまり失敗にこだわってしまうと、
良いことを引き寄せる
気力も体力も時間も失ってしまうよう
に感じます。
そこで今回は、
失敗したときに頭を切り替えて
より良い結果に導くにはどうしたらよいか?
筆者が経験した日常の小さな出来事から
お話ししていきたいと思います。
少し考え方を変えてみるだけですので、
仕事や勉強だけでなく、
スポーツや趣味にも応用がきく方法です。
日常のちょっとした失敗
筆者の年齢は、気付けば半世紀を超えていました。
なんだか、あっという間のように感じます。
年を追うごとに体力だけでなく記憶力も衰えて、
さっき置いた眼鏡の位置まで忘れるありさま。
だから失敗なんてしょちゅうです。
ある雨の日。
スクールの前にいつも置いている
チラシボックスを片付けようと、
急いで重しを外したはずみにボックスが
バンッ!
と派手に倒れてしまったんです。
はずみで、
修理した蓋がまたとれてしまいました。
以前、
いたずらでボックスの蓋を壊されたので
自分で修理したのですが、
自分でも壊してしまいました…
接着したプラスチックの板が
一部ふっとんでなくなってしまって、
「まあ、また修理できるでしょ。」
と、とりあえず、
木の板と垂木で作った
L字型のベースを外して一晩乾かして…
翌日の午前中に修理を始めたのです。
ところが、
これがなかなかうまくいかない。
あれこれ工夫して、
取り付け部分は上手く修理できたのですが、
あけると蓋全体が外れてしまう…
試行錯誤をくりかえすことに
夢中になっていたら、
午前中の貴重な3時間が
あっという間に過ぎてしまいました。
「チラシボックスがないと困る」
一心で夢中になりすぎていた自分に気づき、
「これはいかん!」
と…
落ち着くことで見えてくる、物事の本質
熱くなっているときは、
どうしても視野狭窄に陥りがち。
作業を中断して、
大好きなコーヒーで一服しながら、
考えてみることに。
そもそも、
なんのためにチラシボックスを設置してるのか?
「一人でも多くの方に、
教室の取り組みを知ってもらいたいから。」
です。
ということは、
ボックスに手を伸ばしてくれた方に、
雨でぬれてベロベロになったり、
くっついて役に立たなくなったニュースレターではなく、
濡れていないちゃんとした
ニュースレターを手に取ってもらうことが、
チラシボックスの本来の役割
になるわけです。
蓋が壊れた
アクリル製の見た目の良いチラシボックスは、
前面がスライド式のアクリル板になっていたため、
その溝から雨水が入り込んでしまう作り。
仕方がないので、購入直後に、
お風呂用の透明コーキング剤で
前面アクリル板と本体の隙間を
完全に埋める作業をしていました。
ネットで購入したため返品が面倒で、
かつ高めだったから、
仕方なくそこまで作業してでも使ってきた
わけです。
そもそも欠陥商品を、
高価で見栄えが良いからという理由だけで
使い続けてきた筆者。
今回の作業で
根本が間違っていたことに、
遅ればせながら気付かされた
わけです。
チラシボックス設置の本来の目的、
原点にたちかえれば、
今のものより数段安っぽく、
ボックスの開閉は少し面倒にはなりますが、
以前使っていてボロボロになって引退した、
先代の壊れにくくて雨にも強い
安価なチラシボックスを
新たに購入すればいいという結論に。
その日の午後一に、早速ネットで注文。
ぎりぎり翌日の午前到着に間に合いました。
失敗より気にしなくてはならないこと。無駄を減らすために
時間を無駄にしてしまいましたが、
一連の作業で冷静さを取り戻せたのが功を奏したか、
小さなひらめきが。
「せっかく分解してあるんだから柱のグラつきを、
使ってない垂木に入れ替えて直そう。
台の向きも、重しが邪魔でとりにくい今の状態の逆に、
つけかえよう。」
と思いつき、すかさず作業。
新しいボックス取付のための下準備は、
意外と早く終らせることができました。
新しく設置したボックスは、
蓋が本体と一体となっているため、
開け閉めが多少しにくいのが難点。
しかも、ペットボトルのような素材で、安っぽい…
ですが、
かなりの強雨でも中に水が入ることがないのは
先代ボックスで実証済み、
安価で耐久性にも優れています。
ようやく
「悪天候でも濡れていないニュースレターを、
興味を持ってくださった方にお届けする。」
という本来の目的に合うかたちに戻す
ことができました。
その後、晴れが続いた日を狙って、
ホワイトの缶スプレーで垂木とベースを塗装。
以前とは見違えるほど、
キレイでしっかりしたチラシボックスに
生まれ変わらせることもできたのです。
失敗より気にしてほしいこと。まとめ
煮詰まっているときは、
無我夢中になりすぎて
周りがみえなくなってしまう…
意外と誰にでも起こりうることではないでしょうか。
これまでの経緯とかかった費用、
費やした時間と労力が大きければ大きいほど、
物事に固執しやすくなる
ように感じます。
早く見切りをつけていれば、
傷が広がることもなかったかもしれません。
そんな時、お茶を飲んだりトイレにいったりして
意図的にその状況から離れてみたり、
別の事をしたりすることが、
冷静さと新しいアイデアを引き出すきっかけになる
のではないか、と考えます。
目の前の課題から一旦目をそらすことで、
視野狭窄から解放され、再び課題に戻った時に
「取り組んでいることの本質は何なのか」
「何が必要なのか」
自分のやっていることを
俯瞰して冷静にみることができれば、
課題の本質に目が向くようになって
無駄を省くことができ、
良い結果に導くことができるようになる
のではないでしょうか。
「禍を転じて福と為す」
(古代中国、縦横家で知られた蘇秦の燕国の救援策。原文は「(聖人之制事也、)轉禍而為福、因敗而為功」(戰國策・燕策・燕文公時)書き下し文は「聖人の事を制するや、禍を転じて福と為し、敗に因りて功を為す」)
または、
「失敗は成功のもと」
とも言えるかもしれません。
「これからどうする?」
を意識することで、
失敗だと思っていたことが、
実は成果につながる1ステップになる
こともある。
失敗より大切なのは
- 失敗から何を学ぶか、
- 失敗をどう次に活かすか、
- 発想をかえて行動にうつせるか、
といった考え方ができるかどうか、
ということなのではないか、
日々の教室運営のほんの小さな出来事を
反面教師として見て頂くことで、
読んで頂いた皆様を好結果に導く
お役に立てれば幸いです。
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「自ら考えられる」ようになるためのコツにつきましては、下記の記事をご参照ください。