苦手克服!一次関数の文章問題の解き方、重要ポイントを丁寧解説!(例題付き)

B!

中学2年生の数学では、一次関数を勉強します。

これまで、新潟市の個別指導塾スクールNOBINOBIの塾生さん達から

一次関数の文章問題が苦手…

 

という声を、何度も聞いてきました。

 

そこでこちらの記事では、一次関数の文章問題に苦手意識をもつ生徒さん向けに、

代表的な問題の解き方を

のび校長
●小中学生対象完全個別指導塾の校長(経営者兼専任講師)
●開校5年半で、新潟県内トップ私立高校合格者を輩出。
●年評定平均:中学時代3.7→高校進学後4.9、4.8の塾生を輩出。
●サポートした不登校の卒塾生、大学へ進学。
●当ブログ、にほんブログ村カテゴリー「中学受験(個人塾)」
 で、2020年6月から17ヶ月連続ランキング1位。
 2020年3月開設15ヵ月目で月間4万PV超達成。
●元公立高校教員
●現役カウンセラー

こと“のびのび”が、自作の図とグラフでわかりやすく丁寧に解説。

テストに良く出る問題の解き方もご紹介しますので、

ぜひ最後までお付き合いください。

 

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一次関数の文章問題の解き方|重要ポイント

はじめに、大切なポイントをまとめました。

一次関数、解き方のポイント

解き方ポイント
  1. 問題文から“ x ”と“ y ”になるものを見つける。
  2. xとyをつかって式をつくる。
  3. あとで y = ax + b の形に変えればいい。
  4. 途中でグラフが変わる場合は、変わるポイントで分けて考える。
  5. グラフは、1めもりの単位に注目。

の5つです。

    再確認ポイント、4つ

    かならず暗記を!
    • 一次関数の公式は、y = a x + b
    •  a = 傾き = 変化の割合 = 定数 = 比例定数 = xの変化量分のyの変化量
    • b = 切片 = 定数 = xがゼロの時のyの値 = y軸とグラフの交点
    •  a も b も、それぞれ 変わらない数 = 定数

       

      一次関数の文章問題でいちばん大切なのは、解き方ポイント1の

      “ x “と“ y “になるものを見つけだすこと。

       

      問題文の中に

      「 x と y の関係を表す式を求めなさい 」

      「 yをxの式で表しなさい 」

      と出てくる文章題は、一次関数の問題、と言うこともできます。

      ※二次関数の問題もあります。

      一次関数、テストによく出る出題パターンと解き方

      よく出る出題パターンと、それぞれの解き方は、

      1. 問題文にx と y がでてくるパターン
        【解き方】
        そのまま素直に公式にあてはめる。
      2. 時間で値が変わるパターン
        【解き方】
        時間をx、時間によって変化する値(長さ距離、量、面積など)をyとする。
      3. 問題に「〇〇は(が)□□の一次関数」とでてくるパターン
        【解き方】
        ○○を y 、□□を x  とする。

        の3つ。

        他に良く出るだけでなく、間違いやすい「動点の問題」も解説します。

        一次関数3つの出題パターン、それぞれの解き方を解説

        よく出る出題パターンの解き方、それぞれ見ていきます。

         

        1.問題にx と y がでてくるパターン

        【 解き方のポイント 】

        そのまま素直に公式にあてはめる。

        例題

        家から80㎞はなれた親戚のおじさんの家まで、原付バイクで遊びにいくことにした。全ての道のりを平均時速25㎞で走行。家を出発してからx時間後の、おじさんの家までの残りの道のりをy㎞とする。

        x と y の関係を式に表しなさい。

        解き方

        家を出発してからx時間後の、おじさんの家までの残りの道のりをy㎞とします。

        全体の道のりから、x 時間で進んだ道のり(距離)を引けば残りの道のり y がわかるから、

        y= 80 - 25 x

        あとで y = ax + b の形に変えればいいので、

        y=-25x + 80

        となります。

        変域を聞かれたらどうしよう…

        変域を問われたら?

        x 、y の変域を問われることもあります。

        変域は、x 、y の最少と最多がわかればOK。

        x は時間でしたので、

        最短時間は、出発地点の“ 0 ”、

        最長時間は、80㎞走り切るのにかかった時間。

        時間 = 距離 ÷ 速さ

        最長時間 = 80 ÷ 25

        最長時間 = 3.2(= 3+1/5時間 = 3時間12分)

        なので、x の変域は、

        0 ≦ x ≦ 3.2(3+1/5)、0時間以上3時間12分以下となります。

        yは距離でしたので、変域は、

        先ほど求めた x の変域の最少「0」と最大「4」を

        それぞれ一次関数の式に代入すれば求められます。

        y=-25 × 0 + 80

        y= 0 + 80

        y= 80(㎞)

        y=-25 × 3.2 + 80

        y= 80 + 80

        y= 0(㎞)

        なので、y の変域は

        0 ≦ y ≦ 80 、0㎞以上80㎞以下となります。

        2.時間で値が変わるパターン

        【 解き方のポイント 】

        時間を x 、時間によって変化する値(長さ距離、量、面積など)を y とする。

        例題

        水が60L入った水槽を掃除したいので、一旦全てぬくことにした。なくなるまで一定の割合で水をぬいていく。水をぬき始めてから8分後の水の量は、50Lのめもりのところだった。

        yを x の式で表しなさい。

        解き方

        もともとあった水の量60Lからぬいた分の水を引けば残りの水量がわかるはずです。

        解き方ポイントのとおり、

        時間を x

        時間によって変わる値 = 残りの水量 = y

        とすると、式は

        y= 60 - a x

        時間あたり(この場合は1分)でぬける水の量は、一定(定数=a)です。

        これ(a)がわかれば

        yを x の式で表す = 一次関数の式をつくる

        ことができます。

        問題文にでてくる「8分後に残り50L」、

        これを先ほどつくった式に代入すると…

        50 = 60 - 8 a

        計算すると

        8a = 60 - 50

        8a = 10

        8a/8 = 10/8

        a = 5/4

        定数 a がわかったので、yを x の式で表すと、

        y= 60 - 5/4 x

        y=-5/4 x + 60

        となります。

        ちなみに x の変域

        0 ≦ x ≦ 48、0分以上48分以下、

        y の変域

        0 ≦ y ≦ 60 、0L以上60L以下

        となります。

        3.問題に「〇〇は(が)□□の一次関数」とでてくるパターン

        【 解き方のポイント 】

        ○○を y 、□□を x  とする。

        例題

        友だちを呼んで、ホットケーキをつくってみんなで食べたい!ホットケーキにつけるハチミツとホイップクリームも用意してセットにしたい!と親に相談したら、

        3人分のセットを用意するには、1,300円

        5人分のセットを用意するには、2,500円

        の費用がかかる、と言われました。

        ホットケーキ・セットにかかる費用は、食べる人数の一次関数です。

        友だち6人と自分をあわせた7人分のホットケーキ・セットを用意するのにかかる費用を求めなさい。

        解き方

        解き方ポイントのとおり、

        ホットケーキ・セットにかかる費用は、食べる人数の一次関数だから、

        ホットケーキ・セットにかかる費用〇〇 = y

        食べる人数 = □□ = x

         

        わかっていること全部つかって式をつくると、

        1300=3a+b

        2500=5a+b

        の2つの式ができます。

        連立方程式の加減法を使って、b を消せば a が求められるのです。

        2500 =5a+b

        1300 =3a+b

        1200 =2a

        1200/2 = 2a/2

        a = 600

        わかった a をどちらかの式に代入すれば、b がわかります。

        1300 = 600×3 + b

        1300 = 1800 + b

        b = -500

        一次関数は

        y = 600 x - 500

        となります。

        7人分を求めるので、xに7を代入すれば費用を求めることができます。

        4.動点の問題 解き方

        良く出されて間違いやすい「動点の問題」も解説します。

        例題

        タテの長さが3cm、横の長さが4cmの長方形ABCDの周上を、点Pは毎秒1cmの速さで、AからB、Cを通ってDまで移動します。

        PがAを出発してからx秒後の△APDの面積をy cm²とするとき、yはxの変化にともなってどう変化するのか説明しなさい。

        解き方

        最初に説明した解き方ポイント4「途中でグラフが変わる場合は、変わるポイントで分けて」考えると…

        注目!
        1. Pの場所で三角形の高さが変わる。底辺はどんなときも変わらない。
          高さの変化がわかれば、面積が計算できる。
        2. Pの位置によって、3つのパターンに分けて考える。
        3. 三角形の“底辺”と“パターンごとの高さ”をしっかり確認する。

          例題では、x 秒後の△APDの面積を y  cm²とする、となっています。

          この場合、△APDの底辺ADは変わりません。

          Pが動くことで、△APDの高さは変わっていく、

          Pが動くことで、移動時間(と距離) x はのびていく

          のです。

           

          高さは、角をこえて次の辺に移動するたびに変わります。

          なのでパターンは、点Pが辺AB、辺BC、辺CDにあるときの3つになります。

          パターン1:点Pが、辺AB上にあるとき

          点Pは1秒で1cm動きます。

          なので点Pは、スタートからx秒後に、Aからx cmのところにあることになります。

          △APDの高さはAPの距離。APの距離を x とすると、

          点Pが辺AB上にあるとき(0 ≦ x ≦3、xが0以上3以下)の△APDの面積は、

          △APD = 底辺 × 高さAP × 1/2

          = 4 × x  × 1/2 = 2 x

          y = 2 x

          ここまでの△APDの面積yの変化をグラフにすると、

          こうなります。

          パターン2:点Pが辺BC上にあるとき

          つぎに点Pは、Bを通過して、辺BC上を動きます。

          点Pが辺BC上にあるとき、△APDの高さは、点Pから底辺ADにおろした垂線。

          Pからの垂線(赤い点線)と辺ADの交点をHとすると、PHが高さになります。

          この高さは、B寄りでも…

          真ん中でも…

          C寄りでも…

          変わらないのです。

          △APDの高さは、辺AB・辺DCと同じ長さですから、3cm。

          そうすると、点Pが辺BC上にあるとき(3 ≦ x ≦ 7、xが3以上7以下)の△APD の面積は、

          底辺AD × 高さPH × 1/2

          = 4 × 3  × 1/2 = 6cm²

          y = 6

          点Pが辺BC上にあるとき、△APDは、Pがどこにあっても同じ面積

          なのです。

           

          スタート地点Aからここまでの、△APDの面積の変化をグラフにあらわすと、

          となります。

          パターン3:点Pが辺CDにあるとき

          最後に点Pは、Cを通過して、辺CD上を動きます。

          このパターンのときの△APDの高さはDPです。

          DPの距離がわかれば、△APDの面積がだせるはずです。

           

          点Pが移動する距離は、辺AB、辺BC、辺CD。

          点Pの全ての移動距離は、3つの辺の長さの合計だから

          3 + 4 + 3 = 10 cm

          x秒後に点Pが動いた距離は、x cm

          このときの△APDの高さDPは、

          辺AB、辺BC、辺CDの合計から、点Pが動いた距離 x を引けば求められるはずです。

          高さ = DPの長さ = 3つの辺の長さ - Pが動いた距離 なので、

          DP = 10 - x

          そうすると、

          点Pが辺AB上にあるとき(7 ≦ x ≦10、xが7以上10以下)の△APDの面積は、

          底辺AD × 高さDP × 1/2

          = 4 × ( 10 - x ) × 1/2

          = 2 ( 10 - x )

          y = 20 - 2x

           

          スタートからゴールまでをグラフに表すと、

          パターン :    1      2       3

          3つのパターンごとに、△APDの面積 y と x を使って表せて、グラフが書ければ完璧です。

          ちなみに x の変域

          0 ≦ x ≦ 10、0分以上10秒以下、

          y の変域

          0 ≦ y ≦ 6 、0 m² 以上 6 m² 以下

          となります。

          まとめ

          一次関数の文章問題の解き方のポイントは、

          解き方ポイント
          1. 問題文から“x”と“y”になるものを見つける。
          2. xとyをつかって式をつくる。
          3. あとで y = ax + b の形に変えればいい。
          4. 途中でグラフが変わる場合は、変わるポイントで分けて考える。
          5. グラフは、1めもりの単位に注目。

          の5つ。

          一次関数の基本、再確認ポイントは、

            かならず暗記!
            • 一次関数の公式は、y = ax + b
            •  a = 傾き = 変化の割合 = 定数 = 比例定数 = xの変化量分のyの変化量
            • b = 切片 = 定数 = xがゼロの時のyの値 = y軸とグラフの交点
            •  a も b も、それぞれ 変わらない数 = 定数

            の4つ。

              そして、いちばん大切なのは解き方ポイント1の“ x “と“ y “になるものを見つけだすことでした。

               

              また、動点の文章問題の解き方ポイントは、

              一次関数の解き方ポイント4「途中でグラフが変わる場合は、変わるポイントで分けて」考え、さらに、

              注目!
              1. Pの場所で三角形の高さが変わる。底辺はどんなときも変わらない。
                高さの変化がわかれば、面積が計算できる。
              2. Pの位置によって、3つのパターンに分けて考える。
              3. 三角形の“底辺”と“パターンごとの高さ”をしっかり確認する。

                の3つのポイントに注目する、でした。

                見つからないから、解けないよ…

                と言う塾生さんに

                 

                もう一度最初から問題文を読み返してみて!
                と毎回アドバイスしていますが、ほとんどの生徒さんが

                 

                あ、わかった!

                 

                と気づいてくれます。

                 

                読解力が壊滅的に不足しているのでなければ、

                こちらの記事で解説したポイントを意識して、

                しっかり問題文を読むだけで

                一次関数の文章問題の多くをスラスラ解けるようになるはず!

                 

                解ければ、高得点が期待できる文章問題。

                まずは、こちらで取りあげた例題のような基本的な問題にチャレンジして

                「できる感覚」をつかむことから始めてみてはいかがでしょうか。

                 

                読んでくださった中学生の皆さんの

                得点力アップにつながることを心から願っています。

                 

                最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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