マンツーマン個別指導塾を運営し、秘密厳守で人と関わることの多い仕事をしていますと、本当に様々な相談をお受けします。
子どもでも大人でも、
悩みをもってきてくれる皆さんのお話しは、どんなお話しでもしっかり傾聴する。
求められれば、いま自分にできるアドバイスで最善をつくす。
これは、ライフワークの一つでもあります。
まだまだ修行中の身で先達の受け売りも多いんですが、諸先輩方の言っていることはほんとに正しいな、と実感することが多々あります。
今回は、個別指導塾の無料教育相談での実際のご相談から、保護者の皆様への対応で気をつけている点と、家庭教育のアドバイスの中身についてお話ししていきます。
参考にして頂ければ幸いです。
無料相談での、実際のやりとり
ベストセラー「嫌われる勇気」でも取り上げられているのでご存知の方も多いと思いますが、この書籍で説かれていることも含めて、現場で実践されたり活用されたりしている方は、書籍の売り上げ数ほど多くはないのではないでしょうか。
この本の考え方に関しては、否定的な意見の方もいらっしゃると思いますが、筆者は救われた人間の一人です。
例えば、勉強しないお子さんへの悩みから、無料相談に参加してくださったお母様とのこんなやりとり。
何度言い聞かせてもやらなくて…
ノイローゼになりそう…
ほんとに困ってるんです。
お困りなんですね。
もう、どうにもならない…
と思いつめ、来校されたんだと思います。
こんな場合は、想いのたけを全部吐き出してもらえるよう、聞き役に徹するようにしています。
もともと筆者はおしゃべりで、つい口を滑らせたり、言い過ぎたりしてしまうことも。
ですから、
お話を伺う時は、あらかじめことわって必ずメモをとる
ようにしています。
良く聴く、
そして、
聴いた内容の大切だと思うところをメモすることに集中。
自分がしゃべっているひまがなくなっていい感じですので、続けています。
そうやって、お話を伺うことに集中していると、
4時間ぐらいしゃべりっぱなしのお母様も
いらっしゃいます。
後でメモを見返すと、本当に先ほどの書籍で説明されている通りで、驚くことがあります。
内容や状況は様々で多岐にわたるんですが、まとめるとたった2つ。
「わるいあのひと」(言うことをきかないわるい子)
「かわいそうなわたし」(こんなに頑張っている、かわいそうな私)
お母様が話すだけ話すのを見届けてメモを取り終わったら、
メモを見返しながらお母さんのタイプを見極めたうえで、受け止めて頂けそうだな、耳を傾けてもらえそうだな、と感じた
(外すこともあるので、緊張の一瞬ですが…)
2つにまとめられますね。
とお伝えし、
とお考えですか?
と慎重に切り出します。
すると、こちらがいろいろ言わなくてもお母様なりの答えが、すでにでていることが結構あるんです。
こちらで面倒見ていただきたいんです。
「言うことを聞かないのはうちの子に問題がある」という前提
で話をされるわけです。
無料相談でのアドバイスで、心がけていること
塾に相談にくる親御さんのほとんどは、皆さんある程度目的をもってこられるわけで、こういう親御さんがいらっしゃるのはあたりまえなんですが、気になるのは
「言うことを聞かない」
というところ。
「子どものためを思って」親御さんなりに手を尽くしてきたという想い。
お母さんも頑張ってこられたんだな、
でも、変わってくれなかったんだな、
色々悩まれて、つらかったんだろうな
と。
ただ中には、
と考えてしまうケースもあります。
お母様の接し方は、お母様ご本人が言う通り、本当にパーフェクトだったんだろうか?と。
手を尽くしたとはおっしゃるけれど、
メモから浮かび上がってくるのは、ワンパターンなアプローチだけ
だった、ということもあります。
子育て真っ最中で必死だから、客観的に見れなくなってしまう
んですよね、きっと。
話しつくすと、少し冷静になってくれるお母様もいらっしゃって、
そういう方には、
メモから見えてくるお子さんへのお母様のアプローチは、ほとんど同じなんですよ、ということを丁寧に説明
するようにしています。
エジソンが電球発明に20,000回やり直した話、
ダイソンが5,000回以上チャレンジしてサイクロン掃除機を開発した話、
逸話などを織り交ぜて、
諦めないでご家庭での接し方を工夫してもらえるよう、一緒になって他の方法がないかを考え
てお伝えするようにしています。
個別指導塾初回無料相談。アドバイスで心がけていること まとめ
その場ではうなずいて聴いてくださる方も多いのですが、初対面の怪しいオッサンの話を真剣に聞いて、ご家庭で実践してみようなんて思う方が少ないのは当然。
自分の話が多くの方の心を動かせるなんて思っていませんし、ましてや人生をかえられるなんて微塵も思っておりません。
100人に1人、1000人に1人でもこちらの想いが伝われば御の字。そんな心構えで、言葉を選びながら熱意をもってお話しするように、
そして、
ご家庭でのお子様へのアプローチが少しでも良いものになり、お子さんのモチベーションをアップさせるきっかけになれば、
との思いで、丁寧にお話しさせて頂くよう心がけております。
ありがとうございました。
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