小学校の勉強で注意すべき学年の児童をイメージした画像

 

個別指導塾を新潟市で運営中のNOBINOBIでは、無料教育相談を実施しています。

参加された中学生の保護者様から、

のんままさんあせ
のんママさん
うちの子、
学校の勉強についていけてないみたいなんです……
と、ご相談頂くことがございます。

勉強が苦手なお子さんは、小学校では何年生くらいから

勉強についていけてないかも…

と思うようになるのでしょうか。

全てのお子さんに当てはまる解はないと思いますが、当校の専任講師で25年小学校教員を勤め上げた先生のご経験と、自分自身の小学生時代の経験、筆者の教室の塾生さん達への学習支援から、つまづきやすい年代はある、と考えるようになりました。

こちらの記事では、

小学校の勉強で注意すべき学年と、つまづきが将来に与える影響について、事例と体験を交えてお話しさせて頂きます。

こちらの記事を書かせて頂いたのは、

のび校長イラスト左笑顔
のびのび
●小中学生対象完全個別指導塾の校長(経営者兼専任講師)
●開校5年半で、新潟県内トップ私立高校合格者を輩出。
●年評定平均:中学時代3.7→高校進学後4.9、4.8の塾生を輩出。
●サポートした不登校卒塾生、大学進学。
●当ブログ、にほんブログ村カテゴリー「中学受験(個人塾)」 で、
2020年6月から8
ヶ月連続ランキング1位。
2020年12月、ブログ開設1年1ヵ月で月間3万PV超。
●元公立高校教員
●現役カウンセラー
です。

 

のび校長イラスト左笑顔
のびのび
お子様のご家庭での学習を考える上で、
少しでも参考にして頂ければ幸いです。
[outline]

後になって気づいた、小学生時代のつまづき

個別指導塾スクールNOBINOBIで勉強を頑張る小学生のイメージ画像

 

小4の秋のある日。

両親に呼ばれ、父親の前にいつものように正座させられた筆者。

「塾に行くか?」

と聞かれました。

こんな時はたいてい、質問ではなく決定事項の指示です。

正直あまり行きたくはなかったのですが、本心を伝えてもあれこれ畳みかけられるのはわかっていましたので、

「いってもいい。」

と、曖昧な返事をしました。

 

その言葉を「行く」と判断した両親は、筆者を今も経営を続けている都内の進学塾に通わせることにしたのです。

当時その進学塾は、できない生徒の罵倒などあたりまえのスパルタ塾。

学力の良し悪しで塾生を正会員と準会員に分け、準会員はクズ扱い。講師への恐怖感から、勉強するようになりました。

 

厳しい指導と競争で鍛えられ、最後まで正会員にはなれなかったものの、小6の頃には、学校の学年120人中だいたいいつも3位以内をキープできるようになりました。

努力のかいあって、なんとか都内の中高一貫校に進学することができたのです。

 

教育熱心な両親は、厳しい家庭教育で筆者の学力をあげようとがんばってくれましたが、思い起こせば小3の後半頃から、学校の勉強についていけない部分が出てきていたような、そんなうっすらとした記憶が残っています。

それがわかった両親は、家庭教育の限界を感じてプロに任せたのだと思います。

一人で電車に揺られて通うスパルタ塾。

当時は嫌で嫌で仕方なかったんですが、今では心から感謝しています。あの塾通いがなければ今の自分はなかったからです。

ただ、自分でもつまづきを感じはじめた小学校3年生から塾で勉強を教えてもらっていたら、もっと違った結果になったのかもしれない…

もっと、勉強で苦労することがなかったかも…

という想いは、今も心のすみに小さく残っています。

小学生、勉強でつまづきやすい学年は?

なぜ小学3年生ころになると、本人もつまづきを感じやすくなるのでしょうか?

新潟県の公立小学校で25年勤められた教員経験をお持ちの講師の先生によると、

「3年生の後半から、子どもたちの元気がなくなっていく…」

とのこと。

そこで、学習指導要領、塾生さんの持参する教科書から、2年生の学習と3年生の学習の大きく変わる点を再確認してみました。

小学校3年生になると変わる点は?

国語は、

●教科書の「わかち書き」(語の区切りに空白(スペース)を挟んで記述する方法)が、句読点、中点を使う通常の文章の表記になる。
●新しく習う漢字は、1年生の80文字(変更なし)、2年生の160文字(変更なし)から、200文字(変更なし)になる。
※これは、最多の4年生202文字(新学習指導要領で25文字増)に次ぐ多さ。ちなみに、旧学習指導要領では、3年生で習う漢字の数が最多でした。
●アルファベットの小文字を習い、ローマ字も勉強
※ローマ字は「訓令式」と「ヘボン式」の両方の表記法を理解することが求められるようになります。

算数は、

小数、分数の勉強が始まります。
時計の勉強がスタート。

生活科は、

段階的に理科、社会にわけて学習するようになります。

 

2年生から3年に進級すると、こんな風に学習内容が変わるわけです。

元小学校教員講師の経験、そして、個別指導塾スクールNOBINOBIの塾生さん達から得た学びからですが、上記のいずれかの学習内容で、学校で習った時はわかっていても、しっかり定着していない学習内容があるお子さんは少なく見積もっても4割ほどになると感じるのです。

つまづいたまま、学年が上がっていくと…実話から学ぶ対策

学校の学習内容についていけなくなってしまった生徒さんをイメージした画像

 

つまづきに気づくのは、実は、中学に進学してから。

なぜなら中学では、

「小学校で勉強したよね。」

という、小学校で習ったことが理解できている前提で授業が進められていくからです。

もちろん、小学校の内容を復習してくださる親切な方もいらっしゃるとは思いますが、復習ばかりに時間をかけていては中学で学ぶべき内容が進まなくなってしまいます。

ですから、

中学1年の最初の定期テストで、生徒の皆さんも、保護者の皆様も、結果にビックリする方がいらっしゃるわけです。

溜息のび君
のびくん
小学校では、ほとんど90点以上だったのに……
のんままさんあせ
のんママさん
うちの子、こんなにできなかったっけ?

ここで小学校の勉強不足に気づいて、通塾や学習教材、通信教育を始める方はまだ間に合うこともあります。

一方、

のんままさんわかった
のんママさん
まあ、中学最初のテストだし、慣れてないから仕方ない!
のびくんよこ
のびくん
次は大丈夫!

と、放置し続ける生徒さんも多く見かけます。

ところが、一向に成績は上がらないばかりか、どんどん下がっていく。

こういう生徒さんが中3に進級し、受験を意識するようになってようやく

のびくんはてな
のびくん
そろそろまずいかな……

と、通塾を始めたとしても成績はなかなか上向かず、そのまま受験に突入。

がっかりのび君
のびくん
希望校に全く届かない……

という生徒さんも、中にはいるのです。

 

もし、お子さんの学習状況から

●学校の授業について行けてないみたいだな……
●テストの点数は良いけど、理解できていないような気がする……

と感じられたら、

全国的にみて、お子さんは学年相応の学力が身についているか、共通テストなどに挑戦してもらって実力を確認してみる

ことをお勧めします。

共通テストなどで、学力が学年相応でないように感じたら、

●学校の先生に相談してみる
●民間教育サービスの無料相談なども活用

されてみてはいかがでしょうか。

問題なのは、小学校の基礎的な学びが身についていないと、中学、高校、そしてその後の進路を、希望通りに選べなくなる可能性が高くなるということ。

 

中3の後期から自宅サポートさせて頂いた卒塾生さんが高校進学後、

のんさんなやみ
のんさん
小学校でしっかり勉強しなかったから、いま勉強が辛い……

と、ポツリとこぼしたことがあります。

高校時代、先生も保護者様も驚くほど、本当に頑張って勉強されていたのですが、残念ながら希望の進学先にはあと一歩およびませんでした。

小学校での基礎固めが不十分だったために、希望の進路に進めない……

一番悲しいのは、生徒さんご本人なのです。

 

勉強で注意すべき学年 まとめ

個別指導塾スクールNOBINOBIの塾生さんが、気を付ける学年を知って喜んでいるのをイメージした画像

 

2020年度から全国の小学校で完全実施される学習指導要領では、

英語の教科化、道徳の教科化、そして、プログラミング教育が始まっています。

また、文部科学省は、2020年度からの学習指導要領解説でローマ字の学習は、表記方法の「訓令式」も「ヘボン式」も、 理解することが重要としていますので、

小学校では両方とも勉強していくことになります。

これまで以上に小学校で学ぶ内容も、時間も増えることになります。

年を追うごとに学ぶ内容が増えていく小学校。

お子様が

学校の勉強についていけない部分が出てくる可能性がある

ことを認識しつつ、これまで以上にしっかりとご家庭で対策していかれることも必要になってくるのではないか、と考えています。

お読み頂いた子育て世代の皆様、お子さん達は、ぜひこの現実をご理解いただき、今後のご家庭での教育にお役立て頂きたい、と切に願っております。

のび校長イラスト左笑顔
のびのび
少しでも皆さんのお役に立てましたら、泣いて喜びます(T T)
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

豆知識:何が違う?ローマ字の表記方法「訓令式」と「ヘボン式」

ローマ字の訓令式とヘボン式の違いに悩む学生をイメージした画像

 

こちらでは、小3の国語の学習内容に挙げた小学校でのローマ字学習に関する変更点をまとめておきます。

国語で勉強するローマ字は「訓令式」「ヘボン式」の2種類の表記方法があります。

2020年度から完全実施となる2018年発行学習指導要領解説国語編(文部科学省,2018b)では、

訓令式の表による表記指導で、日本語の音が子音と母音の組み合わせで成り立っていることを理解することが重要であり、
ヘボン式の表による表記指導では、外国の人たちとコミュニケーションを取る際に用いられることが多い表記の仕方を理解することが重要である」

という一文が新たに付け加えられました。

訓令式とヘボン式の両方を取り上げて国語科の指導要領解説に記載されるのは初めてのことで、小学校に英語教育が外国語活動として導入された指導要領(文部科学省 2008)にもなかった内容です。

2020年本格実施の指導要領(文部科学省,2018a)で記載された理由の一つに、

小学校で「教科としての英語」が始まり,英語の文字の読み書きが高学年に取り入れられた

小学校ローマ字学習の現状と課題 : 英語・国語・総合的な学習の連携を目指して」
著者 高松 理英子 浦野 研 北海学園大学学園論集(178): 65-90 2019-03-25より、引用

ことが挙げられます。

文科省の学習指導要領解説では「ローマ字の表記方法2種類を全て3年生で勉強する」といった記載は確認できませんでしたが、ローマ字の表記方法「訓令式」と「ヘボン式」の違いはどこにあるのか?まとめました。

●訓令式:日本式のローマ字表記法。
日本語の発音を重視している。ISO国際標準化機構で採用し承認されています。●ヘボン式:江戸時代に来日したアメリカ人ジェ―ムス・カーティス・ヘボン医師が考案した表記法。
仮名とローマ字を一対一で対応させた最初の方式で、英語の発音に近づけた表記法。
地名や会社名のローマ字表記、固有名詞で使われている。

訓令式とヘボン式で表記がちがうもの

訓令式ヘボン式
sa si su se sosa shi su se so
ta ti tu te tota chi tsu te to
ha hi hu he hoha hi fu he ho
za zi zu ze zoza ji zu ze zo
sya syu syosha shu sho
tya tyu tyocha chu cho
zya zyu zyoja ju jo

ヘボン式のその他のルール

●「ん」:N一文字で表記。
ただし、「B」、「M」、「P」の前では、Mで表記。
例)現代(げんだい):GENDAI
秋刀魚(さんま):SAMMA
●小さい「つ」は、子音を重ねて表記。
ただし「CH」の前では、Tで表記。
例)読解(どっかい):DOKKAI
甲冑(かっちゅう):KATCHU
●長音のOとUは表記しない、∧や-といった長音記号はつけない。
例)遠野(とおの):TONO
京都(きょうと):KYOTO

 

2020年度からの小学校での英語必修化につきましては、下記の記事をご参照ください。

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プログラミング教育必修化につきましては、下記の記事をご参照ください。

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2020年度から小中高で導入される「キャリア・パスポート」につきましては、下記の記事をご参照ください。

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スクールの特徴紹介につきましては、下記ページをご参照ください。
お問い合わせにつきましては、下記ページをご参照ください。

 

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