



●開校5年半で、新潟県内トップ私立高校合格者を輩出。
●年評定平均:中学時代3.7→高校進学後4.9、4.8の塾生を輩出。
●サポートした不登校の卒塾生、大学へ進学。
●当ブログ、にほんブログ村カテゴリー「中学受験(個人塾)」
で、2020年6月から12ヶ月連続ランキング1位。
2020年3月開設15ヵ月目で月間3万PV超。
●元公立高校教員
●現役カウンセラー
の“のび校長”ことのびのびです。
- 記事の内容は、
「新聞1面コラムを読む」「要点を書きだす」「自分の意見を書く」
●読解力を鍛える方法の注意点は5つ
●この方法をススメる理由:「続けやすく」「効果が高い」
●トレーニングの成果:先生に「読解力高すぎ!」と言われた塾生さん
●まとめ

目次【タップでジャンプ】
読解力を鍛えるなら「新聞1面コラム」を活用!
「朝刊1面のコラム「天声人語」は、朝日新聞が1879年に大阪で産声を上げた25年後に登場しました。(中略)どの時代にあっても「いま」と向き合い、様々なメッセージを送り続けてきた名物コラムです。」
引用元:朝日新聞ひろば-まるごとガイドトップ-天声人語とは
「新聞1面コラム」は、毎日いろいろな話題をとりあげるミニ記事です。
新聞社ごとにちがいますが、場所は、だいたい表面一番下、広告枠の上あたり。
朝日新聞は「天声人語」、読売新聞は「編集手帳」、日本経済新聞は「春秋」、毎日新聞は「余録」、産経新聞は「産経抄」、東京新聞は「筆洗」、新潟日報は「日報抄」…タイトルも新聞社でちがいます。
この新聞1面コラムをつかうと読解力が格段にアップ!


読解力を鍛える その1)新聞1面コラムを読む
新聞社の考えや意見を伝える「社説」よりも、身近なテーマを取り上げることが多い「新聞1面コラム」。
ミニ記事というだけあって、文字数が少ないのが特徴。
前述の朝日新聞「天声人語」では603文字、朝日小学生新聞の「天声こども語」は374文字。
高校入試や大学入試の国語や小論文の問題でも毎年のように取り上げられていて、「新聞の顔」と言う人もいます。
例えば、1分で400文字読める人なら約1分半で読みおわるボリューム。
新聞がない人にはネット新聞がおススメ。
毎日新聞社さんは、1面コラム「余録」が
無料で読めるのです!(ちなみに、2020年8月31日の記事は、本文610文字です)。
読むときのポイントは、
①一文ずつ「主語」、「述語」、「指示語」、「接続語」、「段落」に注目しながら、ゆっくり読む。
②何度も出てくるキーワードと、キーワードと同じ意味の類語を探しながら、読む。
③段落ごとに、書いている人が読む人に何を伝えようとしているのか、考えながら読む。
ようにします。
慣れるまでは「ゆっくり読む」のがポイント。
サーっと読む「流し読み」では、内容が頭にしっかり入りませんし、大事なところを読みとばしてしまうから。
わからない言葉が出てきたら調べる、
繰り返して読んでみる、
を心がけると、さらに内容が良くわかるようになります。


読解力を鍛える その2)コラムの要点を書きだす
次に、読んだコラムの内容を短くまとめて書きだしてみましょう。この作業を「要約」といいます。


②重要でない文は、取りのぞく(整理)。
③残った大事な文をつなげて、まとめる(再構成)。
ポイントは2つ、
②重要な文章まで取りのぞいてしまわないようにする。
ことです。
新聞が家にあるなら、コラムを切り抜いてノートにはり、その下に要約を書き込むのもおススメです。
読解力を鍛える その3)自分の意見を書く
ここまでできたら、自分の意見を書いてみましょう。
書くときは「この記事に賛成!、反対!」とか「私はこういう意見だ!」で終わりにしないで、
②そういう意見になった裏づけは何か(根拠)
読解力を鍛える方法 注意点
この「読解力を鍛える方法」には、注意点が5つあります。
①読んでほとんど理解できないなら、語彙力アップが先!
②週2回、3ヶ月は続ける
③誰かに見てもらえると、GOOD!
④慣れてきたら、要約は短く
⑤流し読みなら、やるだけ無駄
①読んでほとんど理解できないなら、語彙力アップが先!

②週2回、3ヶ月はつづける

それなら、できるだけ負担が少なく、イヤにならないようにしたいもの。
最低週2回、3ヶ月続けてみて
ください。
短い文ですので、読むことだけは毎日続けるのも効果大です。
③誰かに見てもらえるとGOOD!

お家の方にノートを見てもらってコラムの話題について話し合ったり、書いた人が伝えたいことがしっかりまとめられているか見てもらえると、さらに効果的!
お家の方が忙しい場合は、学校や塾で見てもらうのも良い方法です。
自学で取り組んでもいいなら、ぜひ活用してみてください。
中学生の皆さんは、国語科の担当教員に相談してみるのも手です。
自学に悩まなくてすむ、読解力も鍛えられる、まさに一石二鳥です!
④慣れてきたら要約は短く

はじめは本文の半分程度をめやすに要約してみましょう。
慣れてきたら、100文字前後を目標に、少しずつ短く要約できるよう挑戦してみてください。
「要約」は、このトレーニングで最も大切なポイント。
皆さんが、社会に出て働くようになっても必要なスキルになります。
ネットの情報、人の言った事、会議の内容、資料の中身、契約書、トリセツ…読んで全部まる暗記なんて不可能!
でも、ポイントがわかっていなかったり、ズレていたり、間違って理解していたら、大変なことになってしまう場合もあるのです。
大事な部分をまとめて、短く
「要約」する力は、生きていく上で想像以上に役立つスキル
なのです。
⑤流し読みなら、やるだけ無駄

ネットを利用していると、スクロールに慣れてしまっていて、流し読みがクセになっている人も…
ネット・ニュースの中には、記事を3行程度にまとめてトップに表示している会社もあります。
残念ながら
「流し読み」や「まとめ」だけでは、書いた人が伝えたいことの大事なところが抜け落ち
てしまします。
当然、「要約」や「自分の意見」も中途半端なものに。
単に「読む」「書き写す」だけでなく、
②しっかり書く=アウトプットする。
を両方とも心がけることで、読解力をグングン伸ばせるのです。
読解力を鍛えるのに「1面コラム」が効果的な理由
1面コラムは「新聞の顔」と言われ、短文でも質の高い記事が多いことで知られています。
新聞社のベテラン記者が担当することの多いコーナー。
1面コラムは、大学入試、高校入試の国語の問題文や小論文だけでなく、面接や課題レポートにも使われます。
テストする側にとって「新聞1面コラム」は、読解力を試す絶好の材料なのです。
400字詰め原稿用紙で1枚半ほど、読むこと自体がニガテな人も取り組みやすいボリューム、続けやすいのもメリットです。
「読解力」は、AI時代になっても「学力の基礎となる力」で「社会にでても必要な力」の一つ。
中でも
①情報を探し出す力
②情報を評価し、熟考する力
③自分の考えを根拠を示し、相手に伝わるように書く力
の3つの力は、
これからの社会を生きぬいていく上で欠かすことのできない力
と言われています。
ここでご紹介した「読解力を鍛える新聞活用法」は、
「段落ごとに内容をつかみながら読む」
②情報を評価し、熟考する力→
「書き手が伝えたいことは何か?考えて要約を書く」
③自分の考えを根拠を示し、相手に伝わるように書く力→
「自分の意見と、意見の理由と根拠を書く」
の3つの力を同時に鍛えることができるトレーニング法。
そして、実際に読解力を鍛えてくれて、実力アップにつながる方法なのです。
「1面コラム活用法」で、読解力アップ!?


読解力がアップしたエピソード|塾生Aさんの実話

読解力アップのご相談を受けたので、新聞1面コラム活用法にチャレンジしてもらうことに。








先いきすぎ!って!






まとめ
こちらの記事の内容は、
●読解力を鍛える方法の注意点は5つ
●この方法をススメる理由:「続けやすく」「効果が高い」
●トレーニングの成果:先生に「読解力高すぎ!」と言われた塾生さん
●まとめ
子ども達の読解力の低下を指摘した
経済協力開発機構(OECD)が2018年に実施した国際学習到達度調査(PISA)で、日本は15歳の生徒の「読解力」の成績が79の国と地域の中で2015年調査の8位から15位に順位を下げた(2012年調査では4位)。
というニュース。
中でも、さきほど取り上げた
●「情報を評価し、熟考する力」
●「自分の考えを根拠を示し、相手に伝わるように書く力」
の3つの力の低下が大きい
とのこと。
もちろん「国際学習到達度調査(PISA)は、総合的な「読解力」を測るものではありません。
ですが、東北大学大学院情報科学研究科教授の堀田龍也先生が
実用的な読解力能力を測るPISAは、親世代が国語の授業で学んできた『従来型読解力』とはそもそも異なるもの
と言うように、この3つの力は、これから先の
AI時代を生き抜いていく上でなくてはならない基礎力
とも言えます。
実際の問題例は、以下のサイトで確認できます。
OECD 生徒の学習到達度調査(PISA) Programme for International Student Assessment ~ 2018 年調査問題例~
(令和元(2019)年12月 文部科学省-国立教育政策研究所)
また、保護者の皆様も
国語という一教科にとどまらず、「生きる力」「働く力」「コミュニケーション力」など多様な力の土台となる根幹的な能力として、読解力を捉えている人は多いようです。
と考え、家庭教育の一環としてとりくまれる方も増えてきています。
一方で
●読解力は、身についているかどうか?がわかりにくい。
●取り組みを家庭で続けるのがむずかしい。
といったお声もあるのも事実。
取り組んできた方法で「読解力アップ」を実感できないのでしたら、今回ご紹介した方法も試してみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。