分母の違う分数を
たしたりひいたりするときに必要な作業は
“通分(つうぶん)”です。
“分数の通分”は、
文部科学省の新学習指導要領で
小学校5年生で勉強する
算数の単元。
小学校、中学校、高校など
学生時代だけでなく
社会に出ても意外と使うことの多い算数。
ですが、
新潟市のマンツーマン個別指導塾
スクールNOBINOBIに通う
小中学生の塾生さんの中にも

と感じる生徒さんがかなりいます。

なってもらいたい!



記事の内容は
“バタフライ・フラクション”
=通称“ちょう分数(ちょうちょ分数)”
と呼ばれている通分方法について、ていねいに解説
記事を書いたのは、

●小中学生対象完全個別指導塾の校長(経営者兼専任講師)
●開校5年半で、新潟県内トップ私立高校合格者を輩出。
●年評定平均:中学時代3点台→高校進学後4.9、4.8、4.4の塾生を輩出。
●サポートした不登校の卒塾生、大学へ進学(在学中)。
●オリジナル直筆記事が、グーグル2ワード検索で1位(2022.5.2現在)
●当ブログ、にほんブログ村カテゴリー「中学受験(個人塾)」
で、2020年6月から22ヶ月連続ランキング1位。
2020年3月開設15ヵ月目で月間4万PV超。
●元公立高校教員
●現役カウンセラー
こと“のびのび”。

わかりやすく解説します!
目次【タップでジャンプ】
分数の通分|誰でも使えるテクニック
こちらの記事でご紹介する
分数の通分に役立つテクニックは、
“バタフライ・フラクション”
日本語で
“ちょう分数(ちょうちょ分数)”
と呼ばれる通分の方法です。
学校授業のように
具体的な事例
(たとえば、2種類のピザをみんなで分ける)で
“わかる”ようになってもらってから、
計算方法に進む方が良いのです。
ですが、具体例で
理解がぼんやりしたままのお子さんがいても、
学校のカリキュラムは
どんどん進んでいきます。
そんな理解しにくかった皆さんにも、
イメージしやすく、
かつ正しい答えを導きやすくしてくれるのが
この“バタフライ・フラクション”。
数学先進国インドの公教育でも
使われている解き方なのです。
出典:All Kids Can Learn Arithmetic(アメリカ小学校数学教師向け専門能力開発プログラム)
MOVE ITMath™(ヒューストン大学ビクトリア校,1993-2003)
NOBINOBIは、さらに
ブラッシュアップした
“チョウ分数”で
塾生さんの正答率アップに
役立てています。
かなりデフォルメした
オリジナル図を使って解説していますので、
虫嫌いの皆さんにも
安心して見て頂けるはず。

分数の通分“チョウ分数”|分子が1の場合
まず分子が両方“1”のたし算からです。
通分“チョウ分数”足し算(加法)
簡単な例題の計算をもとに、丁寧に解説します。

チョウ分数の解き方の手順
①分母と分母の間に、チョウのしっぽをかく。
“分母の数どうしをかける”
ことからはじめます。
V字の部分が、
チョウのしっぽ(胴体の先端)
になります。
②ななめにちょうの羽根をかき、分子のほうに触角をかく。
分母と分子を囲むように
ななめに
チョウの羽根をかきます。
さらに、分子のほうに
チョウのしょっかくをかきます。
③羽根の中に入っている分母と分子をかける。
かけて出た答えは、
しょっかくの先に書きこみます。
④残りも、同じように羽根をかいて、分母と分子をかける。
すると
こんなチョウがかけました。
⑤数字のないチョウを描いて、計算して出した数を書きこむ。
数字のないチョウを描いて
計算して出した数を
分母と分子に書きこみます。
これで、元の式を
分母が同じ分数のたし算の式に
変えることができました。
面倒なときはチョウをかかず、
式だけでも大丈夫。
あとは…
⑥分子どうしをたして……できた!
通分“チョウ分数”引き算(減法)
引き算はどうでしょうか。

これは計算の記号を変えただけ。
計算方法は、
先ほどの足し算⑤までと全くおなじです。
計算し終わった数を
チョウに書きこむと…

分数の通分“チョウ分数”|分子が1でない場合
分数は、分子が“1”の場合だけ
とはかぎりません。
でも、安心してください。
チョウ分数は
分子が1でなくても同じ
ように使えます。
分子が1でない場合の計算を
見ていきましょう。
通分“チョウ分数”たし算(加法)
今回も例題で見ていきます。

分子が1でない場合の解き方の手順
①分母と分母の間に、チョウのしっぽをかく。
分母が1の場合と同じように、分母の数どうしをかけます。
②ななめにチョウの羽根をかき、分子のほうに触角をかく。
分母と分子を囲むようにチョウの羽根をななめにかき、触角をかきます。
③羽根の中に入っている分母と分子をかける。
答えを触角の先に書きいれます。
④残りも同じように羽根をかき、分母と分子をかける。
すると、こんなチョウになります。
⑤もう一匹チョウをかき、計算した数を書きいれる。
面倒なら、式だけでも大丈夫です。
⑥分子どうしをたして、おしまい!
分子が分母より大きくなったら…
分子が分母より大きい数になりました。
これを“仮分数(かぶんすう)”といいます。
分母より分子が小さい分数は
“真分数(しんぶんすう)”といいます。
整数と真分数がくっついている分数を
“帯分数(たいぶんすう)”といいます。
答えが仮分数になったときは、
帯分数になおしてみましょう。
方法は簡単。
分子の中に
分母の数がいくつ(何セット)あるか?
確認してそれを整数におきかえます。
まず分子の17を
“分母の数”と
“17から分母の数を引いた数”に
わけます。
1つを12コに分けたものを、
もう一度12コぜんぶ集めれば
もとの“1つ”にもどります。
“12分の12”は“1”と同じなので、
仮分数はこのように
帯分数であらわすことができる
のです。
では、ひき算はどうでしょうか?
これも分子が“1”のときと同じですので、
この例題の“たす”を“ひく”に変えて
チャレンジしてみてください。

なっているはずです!
分数の通分、計算テクニック|まとめ
こちらの記事では、
分数の通分が苦手な人も正しく答えられる
計算テクニック“チョウ分数”を
基本の基本から説明
させて頂きました。
内容は
“バタフライ・フラクション”
=通称“ちょう分数(ちょうちょ分数)”の解説

こちらの
スライド動画でも解説していますので、ご活用ください。

ありがとうございました。
お役に立てましたら幸いです。
分数の計算を円で説明するときは、下の記事をご参照ください。
豆知識|分母分子が2ケタになったとき
分数は、分母分子が1ケタの数字だけとはかぎりません。
分母分子が2ケタの計算がでてきたとき、
計算を楽にしてくれるのが
“倍数(ばいすう)”と“約数(やくすう)”
という考え方。
それぞれ詳しく説明すると、
文字数の多い“記事”になってしまいます。
そこで、
ここではおまけの豆知識として
簡単に解説します。
倍数(ばいすう)
ある整数に整数をかけた数を、ある整数の倍数(ばいすう)といいます。
たとえば、整数“3”に整数“1”、“2”、“3”をそれぞれかけると、
“3”、“6”、“9”になります。この“3”、“6”、“9”それぞれが整数“3”の倍数です。
日常生活では、3の1倍、2倍、3倍と呼んでいます。
また、2つ以上の整数に共通な倍数を“公倍数(こうばいすう)”といいます。
公倍数の中で、一番小さいものが“最小公倍数(さいしょうこうばいすう)”。
公倍数は、すべて、最小公倍数の倍数になります。
2ケタ以上の分母をもつ2つの分数を通分して計算するとき最小公倍数をさがすことで、
数を小さくすることができ、計算しやすくなるのです。
約数(やくすう)
ある整数を割りきることができる整数のことを“約数(やくすう)”といいます。
2つ以上の整数に共通な約数を、それらの整数の“公約数(こうやくすう)”といいます。
公約数の中で、一番大きいものが“最大公約数(さいだいこうやくすう)”。
公約数は、すべて、最大公約数の約数です。
公約数は、分母と分子が2ケタの分数を簡単な分数に変えるときや、最小公倍数をみつけだすときに使います。