お子様に「そろそろ塾を…」とお考えの保護者の皆様の中には、

集団塾に魅力を感じていらっしゃる方もおられのではないでしょうか。

しーママ
集団塾は魅力的だけど、ミスマッチは避けたい…

と思われることと思います。

実際に教育サービスを受けるのは、

親御さんではなくお子様ご本人であるということ。

正しい選択だったか否かは、通塾を終えたあと、

ある程度時間が経ってみなければわからないこともあります。

筆者が運営する1対1個別指導教室の無料教育相談には、

集団塾からの転塾を検討中のご家庭

も多く参加してくださっています。

今回は、そんな

ご家庭の皆様から伺った生の声から、

集団(一斉指導)塾のメリット、デメリットについてお話し

していきます。

選択段階でメリットとデメリットをしっかり押さえておけば、

集団塾とお子様とのミスマッチを抑える

ことができるはず。

 
のびさん
集団塾選びのお悩み解消、参考になれば幸いです。
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集団(一斉指導)塾はどんな塾?

集団塾の授業をイメージした画像

集団塾は、

その指導形態から一斉指導塾とも呼ばれ、

ルーツは江戸時代の寺子屋までさかのぼることもできます。

私たち日本人にはなじみ深い

民間教育サービスのかたち

といえるのではないでしょうか。

集団(一斉指導)塾の特徴 おさらい

まず最初に、念のため
集団塾の特徴をまとめておきたいと思います。
  • 学校のような指導スタイル(形態)

集団塾は、1人の講師が7、8人から

多いところでは数十人程度の塾生に対して、

一斉指導(授業)を行う塾。

小中高の学校の授業をイメージ

して頂ければわかりやすいかと思います。

  • コースや学年によるクラス分け

大手の集団塾では、学年ごとに

難関コース、進学コース、補習コースなど

学習のレベルによってコース分け

されることも多く、

入塾テストを実施しているところもあります。

一方、地方の中規模、小規模の塾には、

コースやクラス分けを行わず、

同じ学年の塾生さん達を1つのクラスにまとめて

指導しているところもあります。

  • 学年、コース、クラス別のカリキュラム(学習指導課程)

例えば

「中学1年生の進学コースは、月曜日の午後6時から、国語」

などのように、

学年とコース別に

指導教科と時間、授業スケジュールが決められている

ところが多くなっています。

筆者の教室では、入塾の有無にかかわらず

塾選びのお悩みを持つご家庭のご相談にも無料で対応

させて頂いています。

現在他の集団塾に通塾中の生徒さんとその保護者の皆様ももちろん対象。

長い時はご相談時間が、3時間半に及ぶことも。

 
しーママ
集団塾は、どんなメリットやデメリットがあるんですか?
 
のびさん
保護者の皆様も、お子さんも気になるところですよね。

生徒さん達の声、ご家庭の生の声に、

筆者が子ども時代に通わされた大手進学塾での経験と

塾関連情報を合わせて、

集団塾のメリット、デメリットをそれぞれ見ていきます。

集団(一斉指導)塾の5つのメリット、デメリット

集団塾のメリットデメリット比較のイメージ画像

集団塾のメリットとデメリットを比較するため、表にまとめました。

メリットデメリット
プロ講師が多く在籍講師変更やコース変更がしにくい
競いあい、切磋琢磨できる環境質問がしにくい
学校、地元、習い事以外の友達「塾友」ができるカリキュラムやペースについていけない
緊張感ある環境が集中力を引き出す講師との相性の影響が大きい
休みにくさが学習習慣につながる塾友が足かせになることがある

この表に従って、メリット、デメリットの順に、詳しく見ていきたいと思います。

集団(一斉指導)塾の5つのメリットとは?

集団塾のメリットをイメージした画像

まずは、メリットから。

良い点は挙げればきりがないと思いますが、

ここでは

代表的なメリットを5つ

取り上げていきます。

メリット1:プロ講師が多く在籍

集団塾は、講師1人で7、8人から、
ときには20人以上の生徒さんを一度に指導します。
1コマの収入の基本は人数×授業料となりますので、
一人分の授業料を下げても人件費を十分賄えます。
教科指導力の高い講師の先生に長く勤めてもらうこともできる
のです。
プロ講師の中には、
経験値も高く、受験や地域の実情にも精通している先生もいます
ので、
「○○中学校の1年生の数学、前期中間テストにはこんな問題が多く出題される。」
といった、細かな定期テスト対策までしっかりできる先生もいたいりします。
特に、
5教科の内申点に大きな影響を与える定期テスト対策に魅力を感じる生徒さんたち
にとっては、頼りになる存在となり得ます。

メリット2:競いあい、切磋琢磨できる環境

少子化でお子さんの人数は減っているとはいえ、
地方の都市部であれば、
小さな集団塾でも複数の学校から生徒さんが集まってくる
ことが多いと思います。
集団塾側は、
違う学校の生徒同士が同じクラスで競争を強いられる環境
を整えています。
競い合わされたり、
成績を貼り出されたり、
成績で席が決められたりすることに抵抗を感じない生徒さん
であれば、お互いに良い刺激となり、
成績アップの原動力にもなりえます。

メリット3:学校、地元、習い事以外の友達「塾友」ができる

学校が終わっても、
ネットの世界でも学校の友達と繋がることのできる時代。
学校以外の友達ができる機会は、
習い事やご家族のつながりに限られてきているように感じます。
そんな中、
集団塾に通うことでできる友達「塾友」は、子どもたちの世界を広げる
数少ないチャンスとも言えます。
時にはライバルとして、
時には支え合い、励まし合う仲間として、
勉強を通してお互いを切磋琢磨できる関係をつくることができれば、
成績にも良い影響をあたえてくれるはずです。

メリット4:緊張感ある環境が集中力を引き出す

塾に通う目的は、成績を上げること。
講師も同じクラスの生徒たちも、
この同じ目的をもって、
同じ空間と時間を共にしています。
しっかりした集団塾であれば、
講師を含め全員が集中できる環境を整えていますし、
その環境で指導力あるプロ講師が熱意をもって指導すれば、
真剣な生徒さんたちは集中して学習に取り組んでくれます。
そういった
緊張感のある環境に身を置くことで、その他の普通の生徒さんも自然と集中
することができるようになります。
人間の脳にもあると言われるミラーニューロンの働きからも、
環境が与える影響は無視できないでしょう。
環境が勉強に与える影響につきましては、下記の記事をご参照ください。

メリット5:休みにくさが学習習慣につながる

集団塾では、
決められた時間・カリキュラムで授業が行われるため、
休むと学習内容が先に進んでいってしまします。
プロ講師であれば、
休んだ生徒さんたちに抜けた内容を説明してくれるでしょうし、
課題も用意してくれると思いますし、
塾友が助けてくれるかもしれません。
とはいえ、
塾側が別途補習時間を用意してくれることはまれです。
「休めばついていけなくなる」
となれば、多少体調が悪くても、
気持ちが前向きになれなくても、
とりあえず通塾しないと、
という気持ちにつながります。
「塾には必ず通うもの」という意識が保てる
ようになれば、学習習慣を身につける助けにもなります。

集団(一斉指導)塾の5つのデメリットは?

集団塾のデメリットをイメージした画像
一方、デメリットはどんな点が挙げられるでしょうか。

デメリット1:講師変更やコース変更がしにくい

入塾テストがある集団塾の場合、
テスト結果によって決められたコース、
決められたクラスに振り分けられる
ことになります。
塾内テストや模試結果によって、
コースが変更になることはありますが、
結果によっては、いくら
希望しても入りたいコースやクラスに変われない
ということも出てきます。
また、講師は担当するコースが決まっているケースも多く、
希望の講師の指導を受けられない
こともあります。
習い事や部活の予定がある生徒さんは、
さらに選択肢が少なくなってしまう
こともあり得るのです。
また、放課後の部活動や習い事の後に
長時間拘束される
ことも、多くの生徒さんが負担に感じている点です。

デメリット2:質問がしにくい

講師への質問を抵抗感なくできる生徒さん、
前に出て行ける生徒さん
にとっては、特に気にならない点かもしれませんが、
「まわりに馬鹿にされたらどうしよう…」
「先生に聞いてなかったと思われたくない…」
「授業を中断させたら迷惑だよね…」
いろんな思いが頭を巡ってしまって、
聞きたいことが聞けなかった、という経験のある生徒さんも多い
ようです。
また、質問の順番待ちが長くて諦めてしまう生徒さん
も中にはいるようです。
わからない単元が増えていけば、
モチベーションの低下につながりますし、
こんな状況が繰り返されれば
成績も伸ばしにくくなってしまいます。
授業についていけなくなって退塾を選んでしまう生徒さん
も稀ではないのです。

デメリット3:カリキュラムやペースについていけない

集団塾は、
コースやクラスごとにカリキュラムが決められていて、
それに従って授業が進められます。
学校の授業の進め方と基本的には変わりません
コースやクラスによっては、
学校よりも速いペースで授業が進められる
こともあります。
学校でも、授業について行けない生徒さんがいるように、集団塾でも
授業内容やスピードについていけない生徒さんは一定数でてきてしまう
のは、指導形態上さけられません。
途中までは順調に進んでいても、
塾を休んでしまったことがきっかけで、ついていけなくなる
生徒さんもでてきます。
何を隠そう、筆者もそんな子の一人でした。

デメリット4:講師との相性の影響が大きい

全員プロ講師と謳っている塾は少なく、
他に本業を持っていたり、
大学生や大学院生だったりのアルバイト講師
も在籍しています。
講師との相性が合わなければ、
生徒さんは成績を伸ばしにくい状況に陥ってしまう
ことも。
相性が合わない上に変更が難しい、
さらに、
質問がしにくいとなれば、
良い結果は望めなくなってしまいます。
筆者が小学校時代に通わされた塾は、
いまでも営業を続けている都内の某進学塾。
当時は、
スパルタ塾として有名で、
40年前は講師による生徒の人格否定なんて当たり前。
恐怖のあまり勉強せざるをえない状況でした。
今でも、
先生が怖くて塾通いが嫌になってしまう生徒さんも
いらっしゃるようです。

デメリット5:「塾友」が足かせになることがある

塾で友達がたくさんできることは、
お子さんの人間的な成長にプラスになります。
ただ、
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」
(『論語』「先進」第十一 漢文「子曰、過猶不及(也)」)
授業中に雑談してしまったり、
お互いに頼られすぎ頼りすぎに陥ってしまい、
お子さんの勉強の足を引っ張る存在になってしまう
こともあり得るのです。
授業に集中したいと思っている生徒さんでも、
仲間外れにされるかもしれないと雑談に付き合ってしまう
こともあるとのこと。
これでは、何のために塾に通っているのかわからかくなってしまいます。
「本当の塾友」とは?につきましては、下記の記事をご参照ください。

https://school-nobinobi.com/how-to-identify-best-friends/

中学生の高校選びの参考につきましては、下記の記事をご参照ください。

https://school-nobinobi.com/who-is-your-life-for-junior-high-school-students/

集団塾のメリット、デメリット まとめ

今回は、

集団塾のメリットとデメリットを、

ご家庭の声と

筆者の経験を中心に

それぞれ5つに絞ってご紹介させて頂きました。

もう一度、確認のために表を貼っておきます。

メリットデメリット
プロ講師が多く在籍講師変更やコース変更がしにくい
競いあい、切磋琢磨できる環境質問がしにくい
学校、地元、習い事以外の友達「塾友」ができるカリキュラムやペースについていけない
緊張感ある環境が集中力を引き出す講師との相性の影響が大きい
休みにくさが学習習慣につながる塾友が足かせになることがある

集団塾ごとに

教育サービスの内容やスタイルは異なっており、

そのことが塾の特徴や独自性にもつながっています。

無料相談や体験教室は、塾の雰囲気や特徴を知るチャンス。

積極的に参加されてみてはいかがでしょうか。

その際の筆者おススメの具体的な選択ポイントは、

集団塾の5つデメリットをカバーする対策をしているか、質問してみる

ことです。

筆者は以前、

中小企業向け損害保険の白地開拓(ゼロから営業)の営業マン

だったこともあります。

こちらの話を聴いて下さる社長さんの中には、

営業マンが思わず唸ってしまう質問をしてくる社長さん

もいらっしゃいました。

その質問の一つが

「保険が出ないケースを教えてほしい。」

というもの。

営業マンは、

メリットを熱心にお伝えするのが一般的。

百戦錬磨の社長さんは、

リスクをカバーするための保険が、

全てのリスクをカバーできないことくらい百も承知です。

ですから、

「保険が出ないケース」をあらかじめ確認し、

その保険が自分の会社に合うか合わないか

の判断基準の一つにしている

のです。

塾の教室長、塾長、営業担当は、一般企業の営業マンとなんら変わりません。

自分たちの教育サービスの良い点はしっかりアピールしますが、

デメリットをどうカバーしているかまでは説明しない

ところがほとんどです。

集団塾の5つの

デメリットをカバーする対策をしているか、質問してみて

イヤな顔をする、

質問をはぐらかして答えない、

ごまかす、

失礼な質問だと怒り出す、

といった態度をとるようなら、

対策していない、できていない証拠

です。

無料相談や体験教室で得た情報に、

今回挙げさせて頂いたメリットデメリットを照らし合わせ、

内容をしっかり見極めてから入塾を検討されれば、

塾とお子様のミスマッチを減らすことができます。

結果、

お子様を学力アップへスムーズに導いてあげることができる

のではないでしょうか。  

 
のびさん
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
【関連記事】
様々なタイプの塾に共通する選び方の注意点
につきましては、下記の記事をご参照ください

個別指導塾のメリットとデメリットにつきましては、下記の記事をご参照ください。

集団塾と個別指導塾の大まかな違いにつきましては、下記の記事をご参照ください。

https://school-nobinobi.com/good-private-tutoring-school-in-niigata-city/

 
スクールの特徴紹介につきましては、下記ページをご参照ください。
お問い合わせにつきましては、下記ページをご参照ください。

 

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