模試受験を提案した塾生さん、卒塾生さん、保護者様からは、
受けとめ方に差が出る、高校入試対策の模試。
個別指導塾を新潟市で運営しているNOBINOBIでは、それでも中学生の塾生さん全員に模試受験をご提案しています。
こちらの記事では、模試の意味やメリット・デメリット、受け方、結果の活かし方について、新潟県の具体例と併せて解説。
不安をスッキリ解消して有効活用して頂けるよう、ご説明していきます。
記事の内容は
●模試のメリット、デメリット
●模試受験、6つのポイント
●模試の活用法、流れにそって確認
●まとめ
●豆知識
の順で説明しています。
記事を書かせて頂いたのは、
●開校5年半で、新潟県内トップ私立高校合格者を輩出。
●年評定平均:中学時代3.7→高校進学後4.9、4.8の塾生を輩出。
●サポートした不登校の卒塾生、大学へ進学。
●当ブログ、にほんブログ村カテゴリー「中学受験(個人塾)」
で、2020年6月から12ヶ月連続ランキング1位。
2021年3月、開設15ヵ月目で月間4万PV超達成。
●元公立高校教員
●現役カウンセラー
目次【タップでジャンプ】
中学生が模試を受ける意味
模試の役割
中学に進学すると、学期ごとに、中学の成績=内申点を決めるもとになる“定期テスト”が実施されます。
中学校の定期テストは、教員が授業の進みぐあいに合せた範囲で出題します。
勉強した範囲すべてが網羅されるとはかぎりませんので、個々の生徒さんの正確な学力はわかりにくいのです。
学校の授業でも教科科目ごとにある単元の得手不得手はなんとなくつかめますが、どの単元がどの程度できているかまではつかみにくいのが現状です。
また、学力の高い中学校、それほどでもない中学校など、通う中学校自体に学力差があるのも事実です。
一方、成績=内申点は、生徒さん同士を比較しない、生徒さんひとりひとりの“絶対評価”。
学校のテスト、成績が良くても、他の中学校の生徒さん達や都道府県内の同級生と比べられないので、自分自身の実力はぼんやりしたまま。
中学生は、自分の実力や勉強法をたしかめる機会が少ないといわれているのです。
そんな中学生の皆さんが、自分の実力や勉強法をたしかめる少ない機会の一つが“模試”。
模試は、受験者を他の受験者と比べて偏差値を出し、受験者個人のレベルを見える化した“相対評価のものさし”なのです。
模試を受ける目的
模試は、苦手や得意をつかむための機会になりますが、受験目的は人それぞれ。他にも挙げられます。
主なものとして、
●都道府県の出題傾向に対応した模試を受験することで、志望校進学の可能性を見きわめるため。
●入試問題の形式に慣れ、対応力を身につけて入試当日に結果を出すため。
●試験前にやること、問題取組みの順番、残り時間の配分、解答スピード、わからない問題への対処法など、本番入試のシミュレーションとして。
●複数回受験することで実力を引き上げ、入試当日に結果を出すため。
の5つを挙げることができます。
あくまで個別指導塾スクールNOBINOBI内の事例ですが、模試の受験回数が多い人は入試本番に強い傾向があります。
自分の得点や偏差値、合否判定などを見ると、ポジティブネガティブどちらかは人によりますがとにかく心が動く。
心が動けば、高校入試を強く意識する機会になります。
高校入試本番で実力を出し切るには、模試をあらかじめ体験しておいた方が良いといえそうです。
メリット、デメリット
メリット
まずはメリット。4つの項目に分けて箇条書きで挙げました。
試験慣れ、テスト慣れ
●学校と違う会場・普段と異なる環境で、知らない同級生たちと一緒に受験する経験は、初めての環境で実力を出すためのトレーニングになる。
●高校入試の出題形式、傾向に慣れることができる。
●複数回受験すれば緊張しにくくなり、本番で実力を発揮しやすくなる。
実力の確認
●全範囲から出題されるため、教科全体としてどれくらい理解できているかわかる。
●各教科の、どの分野・単元が苦手なのか、細かくわかる。
●模試時点の、学校外を含めた受験同級生の中で自分はどれくらいのレベルかがわかる。
実力を伸ばす対策
●中1、中2、早いうちから受験すれば、ゆとりをもって対策ができる。
●苦手意識を持っていない教科が実は実力不足、得意教科の意外な苦手単元、苦手と決めつけていた教科や単元が、同級生の中では十分な実力をもっていた、など新たな気づきを与えてくれる。
●何をどのくらい勉強すればいいか明確になるので、勉強の具体的な方針・戦略が立てやすくなる。
高校入試の対策
●受験前に希望高校を自分で設定できるので、結果から志望校への絞り込みがしやすくなる。
●結果から、勉強方法を見直す、志望校を変更するなど、対策の幅が広がる。
●自分以外の同級生のレベルや高校入試関連の情報を手に入れることができる。
模試は、勉強がうまく進められているかを判断する一つのめやすになります。上手に活用すれば
学習計画 → 模試受験 → 課題確認 → 対策 → 行動 → 習慣化
といった、次につなげる力を身につけることにも役立つのです。
デメリット
次にデメリット。
●模試対策の勉強、模試後の解き直しや復習時間が余計にかかる。
●模試受験に、休日1日を割かなければならない。
●内申点対策のための普段の勉強の足を引っぱる。
●受験料がかかる(新潟県統一模試会:中3模試1回4,455円)。
模試受験のポイント
おさえておきたい、模試受験のポイント
模試を受けたほうが良いのか?受けなくても大丈夫なのか?、
生徒さんひとりひとりの性格・個性、置かれている状況を見きわめて判断することが大切です。
そこで、判断の材料となる“おさえておきたいポイント”を6つにまとめました。
1)都道府県によって、公立高校と私立高校によって、出題される問題の傾向が大きく異なる。
受ける場合は、希望高校、志望高校の入試に対応した模試を選びましょう。
2)模試は偏差値ベースの“相対評価”。
受験者数が多いほど結果の精度があがるので、なるべく規模が大きい模試を選びましょう。
3)模試を受けるなら、複数回うける。
2回目以降は、実力の発揮ぐあい、緊張の度合い、ペース配分や完了ぐあいなど、自分なりに課題を設定してみましょう。
4)一度も受けたことがない人は、まず一度受けてみるのがおすすめ。
中3になってからではなく、早めに受験して感覚をつかみましょう。
5)傾向に合わせた問題を、限られた時間で解くトレーニングを心がける。
受けたら終わりではなく、自己採点、解き直しでしっかり復習して次に活かしましょう。
6)中3の受験生は、遅くとも12月初旬までには受けておく。
模試の結果が届くまで、2週間から1ヵ月ほどかかります。
本番間近の模試だと結果をもとに対策しようとしても、入試までの時間が短すぎ。
せっかくのデータを活かしきれなくなってしまいます。
塾独自模試を実施しない、模試業者の協賛塾でもないNOBINOBI。
模試のメリットが多いことは実感しています。
強制しない形で、塾生さん全員に模試業者の公開模試受験を提案をしています。
模試の活かし方
業者模試は、新潟県の場合1回5,000円近くの費用がかかり、ほぼ1日を使います。
受験する!と決めたからには、徹底的に活用したいものです。
そこで、模試の活かし方を、受験前から受験後の流れにそってまとめました。
●受験前:模試を目標に勉強
模試を“高校入試本番のためのトレーニング”と考え、モチベーションアップに役立てる。
取り組む問題の順番を考えるなど、テストの攻略について戦略を練る。
●受験時:目標をもって受験
所持品の確認、緊張感、解答の順番、時間配分、わからない問題の対処法など、自分なりの目標をもって受験する。
●模試直後
模試を受けたら、すぐ答え合わせをして予想得点を出す。
わからない内容があれば、学校教員、塾講師に質問して早めに不明点を解決する。
●答案返却までの間:復習
間違えた問題、ケアレスミス、時間がかかった問題などがわかれば、答案返却前に復習しておく。
●返却資料のチェック、分析
今の教科別の得意不得意、教科内の分野、単元の得意不得意をデータで確認、自分の弱点を見極める。
隠れた得意教科、分野をみつけることにも役立てる。
●目標の見直し、今後の対策
実力を伸ばしたい教科・科目や分野・単元を中心に今後の勉強計画をたてる。
模試結果を苦手教科克服、得意教科アップのためにフル活用、効率よい実力アップの材料に。
模試を受験すると、採点済み答案と、希望高校の合否判定、5教科・3教科の偏差値、教科別の偏差値、各教科の単元別の結果などがわかる成績分析資料がとどきます。
資料をじっくりチェックすれば、
など、今後の戦略に役立つ気づきが何かしらあるはずです。
まとめ
中学生向け模試について、こちらの記事では、
●模試のメリット、デメリット
●模試受験、6つのポイント
●模試の活用法、流れにそって確認
の順で解説してきました。
将来、なりたい自分になることは長期目標。
高校入試、大学入試で希望校に合格するのは中期目標。
長い道のりですから、心折れてしまうこともあります。そこで、模試を短期の目標として見てみる。
模試は短期目標としては設定しやすく、自分の成長や変化もはっきりわかるからです。
模試は受験対策だけでなく、今後の学びに良い効果を与えてくれるもの。
とはいえ、時間と労力、費用をかけて受験するのですから、
ですと、模試結果の分析と課題の見える化が不十分になって対策がぶれてしまい、納得の行く結果が出せずに心折れてしまうこともあります。
中学生は思春期真っただ中。
少しの問題が本人の心を大きく揺さぶってしまい、急にやる気がなくなり、勉強をやめてしまうということも十分ありえます。
周囲のサポートによって、結果が大きく左右されるのも思春期の特徴。
塾講師など、学校以外で気軽に相談できる相手を作っておくことも大切になります。
1人の講師が1人の塾生さんを指導する個別指導塾NOBINOBIでは、プロカウンセラーでもある専任講師による進路指導を日々の学習支援に取り入れ、モチベーションの維持・アップに役立てています。
模試を受験してくれた塾生さんは、結果を分析して苦手分野を確認。
本人と相談しながらひとりひとりの学習法やカリキュラムに落とし込み、つぎの戦略を練っていきます。
カウンセリングと模試を活用して実力アップにつなげたいとお考えの生徒さん・保護者様は、ぜひ当スクールの無料相談をご活用ください。
模試には、メリットもデメリットもあります。
周りがみんな受けているからではなく、自分やお子様の個性、置かれている状況をよく検討されてメリットの方が大きいようなら積極的に活用して頂きたいのです。
模試の結果、希望高の合格率80%以上!それでも安心とは言い切れません。
逆に合格率20%以下…それでも必ず不合格とは言い切れません。
受験されるのでしたら、模試への過度な期待や落胆をさけて、結果に振り回されることなく、
課題の見える化 → 対策 → 課題克服
の流れで賢く活用。
模試での経験や結果を高校入試本番、希望高校合格のために活かして頂きたいものです。
少しでもお役にたてましたら、幸いです。
豆知識:高校入試対策模試とは?
高校入試対策の模試のなかみ
高校入試対策の模試は、高校入試の問題をもとに出題形式や難易度を再現、受験者の実力をはかる“模擬の入試”。
受験した同級生たちの中での自分の実力、レベルをわかりやすく“見える化”してくれるものです。
国語、社会、数学、理科、英語5教科(または国語、数学、英語3教科)の、これまで学習した全範囲から出題。
中学1年生から受けられる模試もあります。
模試業者、団体、塾、予備校などの企業が主催者となって実施されています。
都道府県単位で実施され地域の高校にあわせた内容のものが多く、都道府県ごとに大きな模試業者があります。
主催者、問題作成者によって内容がちがってきます。
受験方法は、大学や高校、公的施設を会場とする公開模試、協賛塾などで実施される塾内模試、自宅受験、の3つ。
申し込み方法は、個人で申し込むタイプと協賛塾が参加者をとりまとめて申し込むタイプがあります。塾を会場として受験する場合は、塾が業者から模試を購入するか委託を受ける形で実施されています。
塾内模試とは、塾独自の模擬テスト。大手塾の場合は、塾内で模試を作成して実施しています。
模試に関する情報は、模試業者、団体のサイトや塾で確認が可能。申し込みについてもサイトや塾で確認できます。
模試を受験してわかること
模試結果の内容は「希望校の合否判定」、「5教科・3教科の偏差値」、「教科ごとの偏差値」、「各教科の分野・単元ごとの正答率」「レーダーチャート」などになります。
業者模試の利用方法
自宅受験
個人申込みの場合は、模試業者等のサイトや電話で直接申し込み、受験料を支払います。
申し込み後、実施日の前に問題が届きますので、自宅で受験し解答用紙を郵送。
受験後2週間から1カ月ほどで採点済答案とともに細かい成績分析結果が届きます。
公開会場
個人申込みの場合は、ネットや電話で直接申し込み、受験料を支払います。
塾を通して申し込む場合は、申し込み先の塾に確認します。
模試の利用状況は?
通っている塾で受験できなくても、塾に通っていなくても大丈夫。多くの塾で塾外生の受験を受け付けています。
●塾独自の模試より、模試業者が実施する公開模試の受験をすすめる塾も多い。
●中2から受験をすすめる塾が多い。
●中学3年の6月くらいから模試を受ける人が増えはじめる。