皆さんは、“立方体”と聞くと何をイメージされますか?


他にもまだまだありそうです。
そんな、身の回りにある立方体。
こちらの記事では、
図形の基本“立方体”と“展開図”について、苦手な生徒さんでも簡単に理解できるようパターンを解説。
立方体の頂点(かど)や展開図の点の基本問題の解き方もあわせて説明していきます。
- 記事の内容は
●立方体の展開図、苦手な人は4つのパターンで理解
●立方体の展開図、鏡にうつしても、回転しても、同じパターン
●これで完璧!“立方体の頂点”“展開図の点”の問題の解き方を例題で解説。
●まとめ
●豆知識|立方体の展開図、重なる2点の見つけ方

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●開校5年半で、新潟県内トップ私立高校合格者を輩出。
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オリジナルのイラストで説明します!

目次【タップでジャンプ】
立方体と展開図の基本
立方体(りっぽうたい)の基本
立方体は“正六面体”とも呼ばれる立体。
正六面体(せいろくめんたい、英: regular hexahedron)または立方体(りっぽうたい、英: cube)とは、正多面体の一種であり、空間を正方形6枚で囲んだ立体
「6枚の正方形でできた箱」は、直方体(六面体、直六面体、長方体)の仲間。
小学校4年生の算数で勉強する、立体の基本です。
見取図(投影図)は、
で、点線は、立方体の実物を見た時かくれて見えない辺をあらわしています。
各部分の名前は、
立方体の特徴は、
●6つの面は、全て正方形。
●6つの面の角は、全て直角(90度)。
●頂点は8つ。
●辺は全て同じ長さ。本数は12本。
展開(てんかい)の基本
展開とは、
と言うこともできます。
ではさっそく、先ほどの立方体の紙箱をハサミで切って展開してみましょう!
展開の一例
①はじめに赤い矢印の3つの辺を切ります。
辺を切った“面”を赤い点線の矢印にそって広げます。
②上の図の、赤い2つの辺を切って、むこう側に広げます。
③上の図の、赤い2つの辺を切って、上に持ち上げます。
④立っている1つの面を、右にたおして広げます。
⑤立っている2つの面を、両方いっしょに右にたおして広げます。
⑥紙の立方体の箱を、1枚の紙に広げることができました。
展開図(てんかいず)の基本
展開図とは、
と言いかえることもできます。
先ほどはななめから見ていた、展開した立方体。
真上からみてみると、
こうなります。


立方体を展開図にするときのポイントは、
●1枚の紙にすること。
面の真ん中を切ったり、切りはなして2つ以上の紙にしたら、
ややこしくなってしまいますし、展開図とは呼べなくなってしまうのです。
立方体の展開図、パターンとルールで理解
説明したようにすればわかりやすくなるとはいえ、
立方体の箱をたくさん用意して、
切ってためして、すべての展開図を作っていく
のは骨が折れます。
ですので、


やっぱり面倒じゃない……

4つのパターンとルールをおさえれば大丈夫!
目で見てわかるよう
●位置が変わる(動く)正方形は3行目に。赤で色づけ。
パターン1|中4個上はじ(4つ)
正方形が
一行目1つ、はじにあって、
二行目4つ、
三行目1つ
のパターン。
三行目は左から右に動かしています。
パターン2|中4個(2つ)
正方形が
一行目1つ、はじから2番目、
二行目4つ、
三行目1つ
のパターン。
三行目は、まんなか2つだけです。
パターン3|中3個(3つ)
正方形が
一行目2つ、
二行目3つ、
三行目1つ
のパターン。
三行目は左から右に動かしています。
パターン4|その他(2つ)
これまでの
3パターンのどれにも入らない
パターン。2つだけです。


もう迷わない!立方体の展開図“回転”“反転”
11種類の展開図パターン1つ1つには、回転させた状態と反転させたものがあります。
とはいえ、もとの形は1つ。
回転と反転のルールさえ分かってしまえば、あとは簡単です。
回転(かいてん)|90度
展開図パターン中3個の3番目を
90度回転させると、この4種類
になります。
反転
回転させた4パターンを、それぞれ反転
するとこうなります。

次は、例題を一緒に見ていきましょう!
これで完璧!“立方体の頂点”“展開図の点”の問題の解き方
“立方体の頂点”“立方体展開図の点”の問題は、良く出される問題の1つ。
ここでは、
例題で、基本の解き方をわかりやすく解説
します。
例題1|一番遠い頂点(ちょうてん)
立方体の
ある頂点(かど)から一番遠い頂点は
どこになるでしょうか?
例えば、下の見取図のグリーンの頂点から最も遠い頂点は、
オレンジの頂点になります。
例題2|立方体の展開図、重なる点の問題の解き方
この立方体を
展開したとき、グリーンの点とオレンジの点は、どこにくる
でしょうか?
イメージが苦手な方も、これから説明する
ルールをおさえてもらえれば、簡単に解ける
ようになります。
立方体だけでなく
すべての直方体(六面体、直六面体、長方体)で使えるルール。

見ていきましょう!
この状態でグリーンの点から一番遠い点を見つけるには、
2つ並んだ正方形の点から、直線で一番遠い点を見ればいい
のです。
一番遠い点のパターンは、次の4つ。
これを
展開図の中から探しだして、つなげればよい
のです。
この展開図ですと
●オレンジの点2つが、グリーンから一番遠い頂点で1つに重なる。
となります。
このルールは
立方体・直方体の11種類すべての展開図で使えます。
ポイントは、
●引いた線は、2回通らないこと。
●線は、途中で切らずにつなげていくこと。
の3つです。


まとめ|立方体の展開図、4つのパターンで苦手解消
こちらの記事では
●立方体の展開図、苦手な人は4つのパターンで理解
●立方体の展開図、鏡にうつしても、回転しても、同じパターン
●これで完璧!“立方体の頂点”“展開図の点”の問題の解き方を例題で解説
について、自作のオリジナルイラストを使って解説しました。
小学4年生の算数で学びがスタートする立方体の問題は、中学校、高校の数学の基礎になるだけでなく、入社試験や公務員採用試験などの就職試験にも出題されます。
立方体と展開図を、こちらの記事の内容にそって理解していただければ基本はバッチリ!
他の図形や立体の学習にも、必ず役立つはずです。
記事の最後に「豆知識|立方体の展開図、重なる2点の探し方」もご紹介しています。
読んで頂いた皆さんの苦手意識が、少しでも薄まれば幸いです。

ありがとうございました。
豆知識:立方体の展開図、重なる2点の見つけ方
立方体の展開図で、重なる2つの点を探すには、円の4分の1の弧(四分円の弧)を使う方法が一般的。
ご存知の方も多いとは思いますが、小学生向けに念のためおさらいしておきたいと思います。
例えば、下の3つの頂点。
展開図には、3色の点が1つずつ描かれています。
この3つの点それぞれと重なる点を探す時に、四分円の弧を使うと簡単に見つけられます。