

- 記事の内容は、
●説明的文章の基本「つくり(構成)」は、「序論、本論、結論」。
●説明的文章の長文読解、得点の足を引っ張る問題は「選択問題」。
●説明的文章「選択問題」の解き方、3つのポイント
・読む時のポイントは、「段落」にあり!
・解き方のポイントは、「設問」と「傍線部をふくむ一文」にあり!
・答える時のポイントは、「傍線部をふくむ一文」から答えの手がかりを探すだけ!
●説明的文章「選択問題」の正解パターンは1つ、不正解パターンは5つ。
●まとめ
●豆知識
となっています。
- 記事の信頼性
こちらの記事を書かせて頂いたのは、

●開校5年半で、新潟県内トップ私立高校合格者を輩出。
●年評定平均:中学時代3.7→高校進学後4.9、4.8の塾生を輩出。
●サポートした不登校卒塾生、定時制高校→大学進学。
●当ブログ、にほんブログ村カテゴリー「中学受験(個人塾)」
で、2020年6月より6ヶ月連続ランキング1位。
●元公立高校教員
●現役カウンセラー

説明的文章の基本を理解する
文学的文章の解き方
現在、個別指導塾を新潟市で運営しているNOBINOBIの代表“のび校長”が、のびのび国語の長文読解の「解き方」、「コツ」を教えてくれた中学・高校の先生は一人もいなかった……と遠い目[…]
でも、お話しましたが、長文読解の問題文は、説明的文章と文学的文章の2つのグループに分けられます。
筆者の言いたいことが書かれている文章。読者の理解を目指すために書かれる文章です。●文学的文章(物語、小説、詩など)
登場人物の気持ちをとらえている文章。読者の感動を目指すために書かれる文章です。
作者の言いたいことが書かれている説明的文章は、基本的に
「本論」:例、理由、方法 が書いてある、真ん中の部分
「結論」:筆者の考え、答え、まとめ が書いてある、終わりの部分
説明的文章の解き方とコツ|3つのポイントごとに解説
それでは、説明的文章の解き方とコツを、順に見ていきましょう。
長文読解の足をひっぱる設問は…「選択問題」
長文読解の得点が伸びない要因に「得点の足を引っ張る設問」があるんです。

こう説明すると、多くの生徒さんは

と答えてくれます。確かに配点が高いので、一見一番足を引っ張ているようにみえます。
でも、実際に足をひっぱる問題は「ア~オの中から選んで記号で答えなさい」というアノ問題です。
不正解ならその設問は「ゼロ点」、部分点は一切ない問題、しかも1回のテストや試験の中で必ず出題されるパターンの問題です。
長文読解の問題は、理解できているか、できていないかを試す問題がほとんど。
ですから、選択問題を間違えずに選べる読解力があれば「5文字で抜き出しなさい」などの「抜き出し問題」も、迷わずに本文から抜き出す力が身につき、得点アップにつながるのです。
そこで説明的文章の解き方について、選択問題を例に解説していきます。
説明的文章読解の解き方、3つのポイントを解説|「選択問題」を例に
解き方さえわかれば、国語の文章読解は算数や数学の公式を使って解くように解答できます。
ですが、逆に、解き方を理解して頭に入れなければ、解くことが難しくなってしまいます。
ここでは、ポイントを3つに絞って詳しく解説していきます。
読む時のポイント
文学的文章の解き方でも説明しましたが、設問から読んで問題を解く方法は、読解力が身につかず、ケアレスミスの原因になります。ですから必ず
● 設問を読んで問題にとりかかる
① 段落ごとに内容を理解する
長文の問題、特に説明的文章を見ると、嫌いな人、苦手な人は

と、見た瞬間に戦意喪失してしまいがち。文字ぎっしりの問題文を見ると、苦手でない人でも「うぇっ!」となります。
楽に読みすすめるには「段落でくぎって読んでいく」ようにするのがおススメ。
そして、段落を読む時に必ずおさえたいのが「繰り返し出てくる言葉」と「その言葉と同じ意味や似ている言葉」です。
何度も繰り返し出てくる言葉は、筆者が大切だと考えて読者に伝えたい言葉、この文章の「キーワード」です。
さらに、キーワードを「キーワードと同じ意味の言葉や似た言葉」=類義語で言いかえて強調することで、筆者の考えを読者に強く印象付けて、伝えようとします。
この「キーワード」と「類義語」が筆者の言いたいことの中心なのです。

その言葉に似ている言葉、言いかえている言葉はどれかな?
② 段落と段落のつながりを確認する
キーワードと類義語を意識して段落ごとのの内容をつかむ(要約)ことができたら、段落ごとのつながりを確認しましょう。
次の段落の最初に接続語があったら、チェックします。
例えば「しかし」で始まる段落は「前の段落の内容と逆のことを話しますよ!」のサイン。
接続語の意味がわかっていれば、前の段落と次の段落がどんな関係かがハッキリします。
●段落ごとに内容を理解していく
●段落と段落のつながりを確認する
こうすることで、長文が楽に理解できるだけでなく、要約までできてしまうのです。
解き方のポイント
問題文を読んで、理解と要約ができたら、いよいよ設問にとりかかります。
実際に問題を解くときのポイントを見ていきましょう。
① 設問を確認する
設問の文章は、正解するためにはとても重要な文章です。

設問で「きかれていることは何か?」しっかりおさえておけば、ケアレスミスを防げます。
「○○とありますが、それはなぜですか?」とあれば、「なぜ」のところに印を付ける。

とわかれば「原因」や「背景」を探してしまうことはなくなります。
たったこれだけで、ケアレスミスを防ぐことができるのです。
② 傍線部をふくむ一文全体を確認する
設問のほとんどは、問題文に設問をしめす線(傍線)と記号が書かれています。
線は、文の中の一部に引かれていると、そこだけ読んでもよくわからないわけです。
そこで、傍線部がある一文全体(文のはじまりから句点「。」まで)に注目します。
ところが、傍線部がある一文全体に注目しても、意味がわかりやすい文であることはまれです。
なので、傍線部がある一文だけで意味がわかるように「主語」と「述語」、「指示語」、「接続語」に注目していきます。
述語は「○○だ」、「○○する」の部分
指示語は「これ、それ、あれ、どれ」(こそあど言葉)など、何かを指し示す言葉
接続語は「しかし」、「だから」など、文と文をつなぐ言葉
記事「文学的文章の解き方」で説明している「長文読解解き方の基本」と、文をつなぐ接続語とその意味をつかむことで、傍線部がある一文の内容がハッキリしてわかりやくなるのです。
例えば、
こうした感覚は、たとえば、近代になってからのことだが、板の間ではスリッパのような上履きを使うが畳の間ではそれを脱ぐといった習慣にも①そうしたしきり意識を見ることができる。
こんな文の場合、
述語は、「見ることができる」です。
指示語は、「こうした」「そうした」の2つ。
両方ともこの一文の直前「板の間よりも畳の間の方が上位にあり清潔だ」という一文を指し示しています。
接続語は、「たとえば」で、「ここで例をしめしますよ」という時に使います。
こうして確認した点をもとの一文に当てはめると、
主語が無い場合は、一文の含まれる段落から探してみましょう。
指示語が指し示す文は、まず一文の含まれる段落から探し、無い場合は、前後の段落から探すようにします。
接続語は、ある文とない文があります。
ある場合にその使われ方と意味をつかむようにしましょう。
答える時のポイント
例文を比べてみると、

説明的文章長文読解の注意点|選択問題を例に
近年の長文読解の選択問題は『「最も」あてはまるものを選びなさい』という設問が増える傾向にあります。

悩んだあげく、ひっかけられて不正解になるのは悔しいですよね。
そうならないために「正解のパターン」と「不正解のパターン」の代表的なものを見ていきます。
正解のパターンは、1つ!
当たり前のようですが、
「言い足りなくもないし、言い過ぎでもない。」というところがポイント。
ただ、本文をそのまま抜き出して選択肢に使うことは少ないですよね。
簡単すぎて、テストにならなくなってしまいます。
そこで、内容がぴったり合うように、同じような表現に言いかえるわけです。

と決めつけてしまうと痛い目にあいますので、
言葉の言いかえ、類義語にも注意
しましょう。
これから説明する不正解のパターンと比べてもらうと、良くわかると思います。
不正解のパターンは、5つ!
②内容が足りてないもの
③内容がズレているもの
④内容が逆のもの
⑤内容と関係ないもの
それぞれ見ていきましょう。
①「決めつける言葉」が入っているもの
世の中や物事で

ということはありませんよね。それは、説明的文章でも同じこと。
最初から決めつけてしまったら、説明する意味はない…
わざわざ説明的文章を書く必要もないわけです。
ですから、
最も
唯一
絶対
常に
まったく
すべて
全部
こんな表現が、選ばせる文(選択肢)の中に入っていたら、要注意!
「言い過ぎ」、おおげさ、わざとらしい表現になっていないか?
よく確認してほしいのです。
②内容が足りてないもの
説明不足は要注意です!
例えば、「最もふさわしいものを選びなさい」で、2つの内容が入っていなくてはならないのに、1つしか入っていない…

書かれるべき内容のうち1つは正しい場合が多いので、ひっかけられないように注意しましょう。
③内容がズレているもの

問題文には書かれているけど、別の段落の内容で設問が求めているものと違う…これも注意してください!
聞かれているのは、序論について?本論について?、それとも結論ついて?
あわてずに文のつくりを再確認、
内容がズレているものを選ばないように気をつけましょう。
④内容が逆のもの

と思うかもしれません。ところが、日本語の助詞の使い方や文の構造上ありえるので、これも注意が必要!
最後まで良く読んでみたら真逆だった、も十分あるわけです。
例えば、途中全てあっていたとしても最後で「…である。」が「…でない。」になっていたら?
真逆の内容になってしまいますよね。
2つの内容が入っていて正解の場合、一方が真逆ということもあります。
サーっと読んで、合ってる!と正解にしてしまったら…
出題者の思うつぼです。
⑤内容と関係ないもの

と思うかもしれません。でも、たまにあります。
ある程度わかっている人は、真っ先に正解候補から落とす選択肢。
「設問を先に読む」タイプの人は引っかかってしまうこともある
ので注意が必要です。
まとめ|長文の読解力と得点力を伸ばすために
最後にもう一度おさらいしますと、
- こちらの記事の内容
●説明的文章の基本「つくり(構成)」は、「序論、本論、結論」。
●説明的文章の長文読解、得点の足を引っぱる問題は「選択問題」。
●説明的文章「選択問題」の解き方、ポイントは3つ!
・読む時のポイントは、「段落」にあり!
・解き方のポイントは、「設問」と「傍線部をふくむ一文」にあり!
・答える時のポイントは、「傍線部をふくむ一文」から答えの手がかりを探すだけ!
●説明的文章「選択問題」の正解パターンは1つ、不正解パターンは5つ
について、個別指導塾を新潟市で運営しているNOBINOBIが、丁寧に解説させていただきました。
はじめにお話ししたように、長文を読んでも内容がほとんど理解できない人、コンスタントに80点以上とれている人には大きな効果は期待できない解き方です。
一方、
平均より下から平均よりすこし上の生徒さんには、効果絶大な解き方とコツ。
でも、こちらの記事の解説を理解しただけでは使い物になりません。
理解して身につけてこそ、公式は役に立つ
のです。




新聞の一面コラムを読んで要約する「読解力トレーニング」もおススメ。
【関連記事】長文読解トレーニングにつきましては、こちらの記事をご参照ください。
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一生役に立つように身につけるためには、練習も必要なのです。

少しでもお役に立てれば幸いです。
豆知識|高校教師時代のテスト作成から、正解を導き出すヒント
公立高校教師時代は、定期テストを作るのも仕事の一つでした。
テスト作成経験者としてお話すると、
問題は基本的に「かんたん」「ふつう」「むずかしい」の3タイプで出題します。
ふつう以上の難しさの問題は、しっかり勉強していなければとれない問題。
理解しておいてほしいこと、覚えておいてほしいことだけでなく、間違いやすいところを入れて問題をつくります。
ですから、見方をかえて、出題者になった気持ちで考えてみると「アッ!ここでひっかけようとしてるのかな?」と見えてくるようになります。
文章を読む時も、問題を解くときも、書き手や出題者の気持ちになって考えてみることで、
書き手や出題者の言いたいこと、したいことをしっかりつかむ力「読解力」を、大きく伸ばすことができるのです。
文学的文章の解き方につきましては、こちらの記事をご参照ください。
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スクールの特徴紹介につきましては、下記ページをご参照ください。