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小学校でプログラミング教育が必修化。再確認!

  • 11/19/2019
  • 01/22/2020
  • 学校
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平成から令和へと元号が変わった2019年、時を同じくして、日本の教育も大きな変化を迎えます。

2020(令和2)年度から、新たな学習指導要領=「小・中・高の各段階で教えなければならない最低限の内容のめやす(=基準)(文部科学省)」が、小学校に続き中学、高校と順に適用されていくことになるからです。

中でも小学校では、

①英語が、「3年生から必修」、「5年生から教科」 として、

②プログラミング教育が必修 として、

それぞれ全面的に実施されることは、すでに、ご存知の方も多いことでしょう。

 

しーママ
のびさん、小学校でプログラミング教育が必修になるんですよね。
どんなことをするんですか?子どもや親は何をすればいいですか?
のびさん
できるだけ「わかりやすく」説明させて頂きます。
少し長くなりますが、お付き合いください。

 

今回は、2020年度以降、大きくかわっていく学習内容のうち、②の小学校での「プログラミング教育」のポイントを、文部科学省が小学校と先生向けに作った「小学校プログラミング教育の手引(第二版)」(以下、手引)をベースにまとめ、整理し、プログラミング教育に関する様々な資料、ニュース、コラムから見えてくる子どもたちとご家庭の、プログラミング教育との向き合い方について、考えていきたいと思います。

今回のポイント

  • 公的資料から見えてくる、2020年度からスタートする小学校プログラミング教育のまとめと整理
  • 小学校プログラミング教育のための予算や、成績の出し方などの疑問点について説明
  • 小学生とその保護者が家庭で簡単に始められる「プログラミング的思考」の鍛え方

プログラミング教育とは?

プログラミング的思考をイメージする画像

プログラミング教育って、どんなもの?

初めに、小学校で必修化されるプログラミング教育の基本をまとめ、整理をしておきたいと思います。

まず、「プログラミング的思考」って何?という点から。

「プログラミング的思考」とは、誤解を恐れず言い換えると、

問題意識を持ち、解決の方法を試行錯誤し、解決に導く考え方」

のことといえます。

文部科学省(以下、文科省)の手引に記載されている「プログラミング的思考」とは、
『「コンピュテーショナル・シンキング」の考え方を踏まえつつ、プログラミングと論理的思考との関係を整理しながら提言された定義である』
とされ、
『自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力』
(小学校プログラミング教育の手引(第二版)13ページより引用)
と定義されています。

【 プログラミング的思考のイメージ図 文科省手引きより 】

また、教育関連企業の「プログラミング教育情報」によると、「プログラミング的思考」とは、
「簡単に言うと、コンピュータやプログラミングの概念にもとづいた問題解決型の思考です。例えば、コンピュータで処理する対象を細かくして実行しやすくしたり、それらの処理を実行するために繰り返しや条件分岐を用いたりします。大きなプログラムを開発する場合は、処理できる単位を細かくして実行しやすくします。」
などと解説されています。

文科省手引で説明されている、小学校での「プログラミング教育のねらい」は、

  • 「プログラミング的思考」を育むこと
  • プログラムの働きやよさ、情報社会がコンピュータ等の情報技術によって支えられていることなどに「気付く」ことができるようにするとともに、コンピュータ等を上手に活用して身近な問題を解決したり、よりよい社会を築いたりしようとする「態度」を育むこと
  • 各教科等の内容を指導する中で(プログラミング教育を)実施する場合には、各教科等での学びをより確実なものとすること

の3つとのことです。(文中「」付け、()内は、筆者追記)

ですから、小学校でのプログラミング教育の「ねらい」を一言でまとめると、

コンピュータやプログラミングの考え方を使って、さまざまな問題を解決する力をのばすこと

といえます。

プログラミング教育の必修化で小学校はどう変わる?

プログラミング教育の必修化で、小学校はどう変わるのでしょうか?

プログラミング教育の予算

おおまかな計算ですが、平均すると

5年間で1校あたり、2500万円前後の税金が投入され、プログラミング教育のための人・物の整備に使われる

ことになります。

2018年4月23日、文科省は「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画」を公表しています。

プログラミング教育必修化のための学校の整備目標を掲げ、必要な経費について、単年度1,805億円の地方財政措(2018~2022年度、税金投入)をスタートさせました。

  • 学習者用コンピュータ:3クラスに1クラス分程度整備
  • 指導者用コンピュータ:授業を担任する教師1人1台
  • 大型提示装置・実物投影機:100%整備。各普通教室1台、特別教室用として6台 (実物投影機は、整備実態を踏まえ、小学校及び特別支援学校に整備)
  • 超高速インターネット及び無線LAN:100%整備
  • 統合型校務支援システム:100%整備
  • ICT支援員:4校に1人配置

全国の国立、公立、私立の小学校、中学校、高校、特別支援学校の総数は、約36,000校。
5年間の地方財政措置の合計額は、約9000億円になります。

プログラミング教育、どのように教えてくれる?

小学校でプログラミング教育をすすめるために、文科省は、まず、おおまかな役割分担を示しています。

  1. 国の役割として、「文科省が手引でプログラミング教育のねらいを示しますので、各学校で計画して実行しましょう。
  2. 教育委員会の役割として、「(文科省の手引をもとに)各学校の取り組みを支援し、リードしていく
  3. 各学校の役割として、「(教育委員会の支援とリードのもと)学校の先生全員で“ねらい”を確認し、先生自身がプログラミングを体験して教材の研究をして、児童生徒に教える

と,、それぞれまとめることができます。

文科省手引には、
「プログラミング教育のねらいを実現するためには、各学校において、プログラミングによってどのような力を育てたいのかを明らかにし、必要な指導内容を教科等横断的に配列して、計画的、組織的に取り組むこと、さらに、その実施状況を評価し改善を図り、育てたい力や指導内容の配列などを見直していくこと(カリキュラム・マネジメントを通じて取り組むこと)が重要です。」
とあります。

手引には、本格実施を前に、学校と教育委員会との連携や役割分担に関するQ&Aも示されています。
Q7
学校と教育委員会との連携や役割分担は、どのようにすればよいでしょうか?
A7
各学校においては、本手引等を参考としながら、校内研修等により、小学校プログラミング教育のねらいを全教師で確認するとともに、教師自身のプログラミング体験、教材研究などを進めていただきたいと思います。
教育委員会においては、先進事例などを参考としつつ、プログラミング教育で育みたい力を明らかにし、モデルカリキュラムを作成・提示するほか、計画的な研修の実施や企業・団体等との連携学校のICT環境整備を積極的に進めるなど、各学校の取組を支援しリードしていくことが望まれます。

プログラミング教育、実際何をするの?

小学校でこれから本格的にはじまるプログラミング教育の内容は、すでに一部の学校で行われた授業が、文部科学省、総務省、経済産業省が連携して、教育・IT関連企業・団体等とともに設立した「未来の学びコンソーシアム」が運営するWebサイト「小学校を中心としたプログラミング教育ポータルで事例紹介されています。
詳しくは下記URLからご確認いただくとして、ここでは、プログラミング学習のタイプをご紹介します。

プログラミング学習のタイプ

プログラミング学習は、A~Fの6タイプに分けられています。
学校(小学校)で習う形(教育課程)のタイプが、A~Dの4タイプ。
民間企業や塾などが取り組むタイプが、E・Fの2タイプ。
それぞれのタイプの概要は、次のとおりです。

A)学習指導要領に例示されている単元等で実施するもの

例:ポータルサイトの賛同者(○○小、○○教育委員会など)の投稿として、算数小5図形、理科小6エネルギー(電気の利用)、総合的な学習の時間小3~小6(町の魅力PR大作戦)

B)学習指導要領に例示されてはいないが、学習指導要領に示される各教科等の内容を指導する中で実施するもの

例:ポータルサイトの賛同者の投稿として、国語(小2、小5)、社会(小4)、音楽(小2、小3)、図工(小5)、家庭科(小6)、その他(その他)
教材タイプは、ビジュアル言語(※1)とタンジブル(※2)

C)教育課程内で各教科等とは別に実施するもの

学習指導要領に示されている各教科等とは別にプログラミングに関する学習をする。
例:学校の裁量で時間を確保し、簡単なプログラムを作成する(小1~小6)。

D)クラブ活動など、特定の児童を対象として、教育課程内で実施するもの

例:パソコンクラブでのプログラミング体験(小4~小6)

E)学校を会場とするが、教育課程外のもの

例:地域密着プログラミング学習による新潟市PRプロジェクト
(2016年度、新潟市立沼垂小学校4~6年生:コンピュータクラブの課外活動(放課後)7回)

F)学校外でのプログラミングの学習機会

例:ビジュアル言語「ビスケット」を使ったプログラミング入門(小1~小6)
実施者:合同会社デジタルポケット(総務省事業)

プログラミング、成績のつけ方は?

お子さんも、保護者の皆さんも、気になるプログラミング学習の成績

「プログラミング学習」という教科として単独で成績がつくということではなく、「プログラミング学習をした教科で、教科の評価規準で、評価する」、「一生懸命取り組んでいる子は、評価を適切に伝える」ということ。

適切に伝える」?

この表現の意味を、25年小学校の先生をしていた方に確認したところ、
先生が、本人に口頭で直接評価を伝えたり、通知表の所見欄に記載して本人と保護者に評価を伝えたりする
ということではないか、と教えていただきました。

こちらに関しても、文科省手引に書かれていますので、引用します。
「プログラミングを実施した際の評価については、あくまでも、プログラミングを学習活動として実施した教科等において、それぞれの教科等の評価規準により評価するのが基本」
「特に意欲的に取り組んでいたり、プログラムを工夫していたりなど、目覚ましい成長のみられる児童には、機会を捉えてその評価を適切に伝えること等により、児童の学びがより深まるようにしていく」
「教育課程内で各教科等とは別に実施する場合(区分C、区分D)は、教科等の評価規準により評価したり、評定をしたりすることはありませんが、それ以外は前述と同様に児童を見取り、その評価を適切に伝えるなどする」

プログラミング教育、現状は?

ポータルサイトの実例は、学校数から考えればまだまだ少ないですし、すでに取り組んでいる学校でも、手探りの状況といえます。最も進んでいると思われる東京都の先生方も、以下のような状況とのこと。

「教職員のプログラミング授業の実施経験」なし85%
(株式会社教育ネット調べ、2019年4月26日)
株式会社教育ネットは、東京都の公立小学校教職員148名を対象に、プログラミング教育に関する意識調査を行い、26日その結果を公開した。

プログラミング授業の実施経験なしと答えた教職員:85%

実施に対してとても不安、少し不安と答えた教職員の合計:98%超え

また、パソコンやロボットなどの教材を使用した授業や指導には自信がないという割合が高く、支援や研修を希望する割合も50%を超える結果。

同社では、今回の調査結果から、
パソコンやロボットの操作方法など知らないことや分からないことが多い、
教職員自身も操作方法などを理解できていない、予想外のことが起こった時に教職員では対応が難しい、
といった課題が浮かび上がったとしている。

プログラミング教育必修化をビジネスチャンスととらえる企業は、すでに各種の教育サービスを展開していますが、
それら教育サービスのメリット・デメリットもまだはっきりしない、玉石混交の状態といえます。

プログラミング教育、子どもや保護者はどうしたらいい?

プログラミング教育について、よくわからないまま、あわててご家庭で取り組んだとしても、期待したほどの教育効果が得られない、ということになりかねません。

実は、いま取り組んでいる学校の勉強、たとえば「算数の文章問題」でも、考え方を鍛えることはできるのです。

2018年12月、「かわいい…アレクサを使って算数の宿題をこなす男の子、お母さんにバレる」という記事が話題になったように、いまは、ヴァーチャルアシスタントが小さな子どもの成長に与える影響が少なくない時代。

わからないからといってすぐ答えを聞いてしまう、解答を見る、答えをうつす…
1回やってわからないから、とあきらめてしまう…
ではなく、
わからなかったり、間違えたりしたら、解答を聞いたり見たりする前に、もう一度最初から挑戦してみる
なぜ間違えたのか、考えてみる…

たったこれだけのことを意識するだけで、「考える力」を、少し鍛えることもできるのです。

スクールでは、普段から
「“間違える”、“わからない”ことは、問題じゃない。間違ったまま、わからないまま放置することが問題なんだ。」
と声かけし、解き方や解答ではなくヒントを出すことで、本人の頭で考えて解答してもらうことに力を入れています。

通塾当初は、
「家や学校でやってみました、間違えました、だから教えてください。」
と机の上に間違えた個所を開いて、教えてもらうのを待っていた塾生さんたちも、毎回のように声かけすることで、間違えた個所を開いて、ノートを出し、鉛筆やシャーペンを握ってアドバイスを聴きながら、徐々に、自力で解くようになり、さらに、
何度かやってみて、ここまではできたんだけど、この先が…
という言葉に変わっていくのです。

小学校プログラミング教育必修化、再確認 まとめ

「問題意識を持ち、解決の方法を試行錯誤し、解決に導く考え方」がプログラミング的思考の本質であるとするならば、
答えだけわかればいい、検索で結果だけ導ければいい、ではなく、
一旦たちどまって、「なぜだろう?」と疑問を持つ意識、そしてその疑問について自分なりに「考えてみる」姿勢が大切
なのではないでしょうか。

ご家庭でも、すぐに助けを求めず、
何度も同じ問題に挑戦している
解答を見ずに自力で取り組んでいる
その取り組みを評価し、認めてあげることで、お子様の
「また挑戦してみよう!」
というモチベーションが高まり、あきらめずに問題解決に取り組む姿勢が育っていくのではないか、と考えています。

それでも、「うちの子にプログラミングの力をつけてあげたい!」とお考えのお母様お父様のために、小学生でも、経験のない大人でも取り組みやすいプログラミング言語として、図などを使って表現しそれを組み合わせてプログラムを作る、視覚的な操作でプログラミングができる「ビジュアル言語」というものがあります。

ビジュアル言語については、詳しく説明してくださっているサイトもありますので、どうしても学ばせたいとお考えの保護者の皆様は、一度アクセスされてみてはいかがでしょうか。

さらに、「低学年から始めさせたい」とお考えであれば、お子様と保護者の皆さまが一緒になって楽しみながら挑戦できるイベントなどに参加することで、お子様が「プログラミングって楽しい!」と思えるようになったり、自分から進んで挑戦していく気持ちが芽生えやすくなるのでは、と考えます。

大切なのは、「プログラミング教育」のポジティブな情報ばかりに注目せず、ネガティブな情報にも注目して、バランスを考えて情報収集すること。

あわせて、手に入れた情報がしっかりしたものなのか?のチェックも、ぬかりなくしていきたいものです。

文末に、注釈と今回参考にさせて頂いたサイトをまとめておきましたので、もっと詳しくお知りになりたい皆様は、各サイトでご確認ください

お読み頂いた皆さんの、日ごろの疑問点や不安の解消に少しでもお役にたてたとしたなら幸いです。

のびさん
長文を最後までお読み頂き、ありがとうございました。

【関連記事】2020年度からの学習指導要領で、もう一つの大きな変更点「英語」は、こちらの記事で取り上げております。

小学校英語2020年度必修化!変更点を再確認

 

※1:ビジュアル言語
図などを使って表現しそれを組み合わせて作る、視覚的な操作で作成可能な、プログラムを作るための言語の1種。

※2:タンジブル(tangible)
[形動]実体があるさま。実際に触れることができるさま。手触り感があるさま。「情報をよりタンジブルなものに作り替える」(デジタル大辞泉)

参考サイト

参考にさせて頂き、ありがとうございました。

小学校プログラミング教育の手引(第二版)

文部科学省 学校におけるICT環境の整備について(教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018年~2022年度))

小学校を中心としたプログラミング教育ポータル

ICT教育ニュース

株式会社 教育ネット

アメリカ・ニュージャージー州に住むYerelyn Cuevaさんが発見したものとは…

子どもが使える!ビジュアルプログラミングソフト5選

小学校の新学習指導要領でのプログラミング教育:これだけは押さえたい資料リンク集

NHK Eテレ

※順不同、敬称略

 

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