中学の内申点って
どれくらい合否に影響するの?
内申点でどれだけ差がつくか?
新潟市を例に比べてみましょう!
記事の内容は、
●公立高一般入試での内申点の重要性
●まとめ
こちらの記事を書かせて頂いたのは、
新潟市の個別指導塾NOBINOBIの
●年評定平均:中学時代3.7→高校進学後4.9、4.8の塾生を輩出。
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※図表は比較をイメージして頂くため、筆者が独自の視点でおおまかに表現したものです。
実際の新潟県公立高校一般入試の受験者の総合得点の出し方とは異なりますので、ご注意ください。
内申点でどれだけ差がつく?公立高校入試を再確認
はじめに、内申点の材料となる、中学校の5段階評定から見ていきます。
公立高校一般入試の合否を決める材料は?
試験が2日ある(=学校独自検査がある)
新潟県の
公立高一般入試の合否は
3つの材料で決まります。
※令和6年度一般入試で独自検査を実施した新潟市内の公立高校は、新潟中央音楽科(実技)、新潟翠江(集団面接)、市立明鏡(個人面接)の3校です。
材料① 内申点
内申点は
調査書(=内申書)の
教科成績中学校
1年、2年、3年の
国、数、英、社、理、音楽、保健体育、美術、技術家庭
9教科それぞれの5段階学年評定(成績)を
すべてたしたもの。
満点で135点
になります。
たとえば、
ある中学校の生徒さんが
オール5だった場合は…
学年3 × 教科9 × 評価5 = 135 点
オール3だった場合は…
学年3 × 教科9 × 評価3 = 81 点
となります。
一般入試前に
決まっている
持ち点
となります。
材料② 学力検査
入試1日目。
国、社、数、理、英の
5教科ペーパーテスト。
満点で500点
※3教科の場合は300点
材料③ 学校独自検査
入試2日目。
高校ごとに違う試験。
面接、実技。
試験なし、
100点満点
500点満点
の3種類
です。
公立高校一般入試の合否を決める、総合得点の出し方は?
この3つの材料
①内申点
②入試1日目5教科合計得点
③入試2日目学校独自検査得点
の合計で、
生徒さんひとりひとりの
得点を出していきます。
単純にたすのではなく
高校入試独自の計算方法
があります。
得点の計算方法(イメージしやすさを優先)
その1:
①内申点+②学力検査を1,000点満点におきかえます。
その2:
「その1」で出た点数に、高校ごとに違う、
③学校独自検査の得点をプラスします。
こうして出した
合計得点の高い人から合格
が決まっていきます。
たとえば、
③の学校独自検査が100点で満点の高校の場合、
3年間オール5、
学力検査500点(満点)、
面接100点(満点)
の生徒さんの総合得点は
①内申点+②学力検査で1,000点 + ③学校独自検査で100点 = 合計 1,100点 満点となります。
さらにこの
③学校独自検査が100点で満点の高校を例に、
①+②1,000点満点の中で、
①内申点と
②学力検査の
割合が違う
高校3パターン
を見ていきます。
図だけだと
わかりにくいかも
しれません。
架空の生徒
“のび君”の受験物語、
志望校別で
内申点で
具体的に比べてみます。
「のび君受験物語」で見る、公立高校一般入試3パターン 比較
のび君は、
新潟市の中学3年生。
上の比較図の
新潟市内の公立高
(1)高校、
(2)高校、
(3)高校
すべて受験しました。
※実際は、
同じ受験日ですので、
3校受験はできません。
のび君の受験結果は、
3校とも
- 内申点:3年間 オール 3
- 学力検査:全教科 50点
- 独自検査:面接 50点/100点中
でした。
※もちろん、
ありえません…
この場合の、
のび君の総合得点は、
それぞれ次のように
なります。
(1)高校(内申割合3:五教科得点割合7)の場合
①内申点 : 81点 × 2.22 ≒ 179 点 ※小数点以下切捨て
②学力検査 : 50点 × 5教科 × 1.4 = 350 点
ですので、①、②の合計は 529 点 / 1000点 満点中
これに
③独自検査:50点/100点中 をたして
529 点 + 50 点 =
1,100点満点中
総得点579点
となります。
(2)高校(内申割合4:五教科得点割合6)の場合
①内申点 : 81点 × 2.96 ≒ 239 点 ※小数点以下切捨て
②学力検査 : 50点 × 5教科 × 1.2 = 300 点
ですので、①、②の合計は 539 点 / 1000点 満点中
これに
③独自検査:50点/100点中 をたして
539 点 + 50 点 =
1,100点満点中
総得点589点
となります。
(3)高校(内申割合5:五教科得点割合5)の場合
①内申点: 81点 × 3.7 ≒ 299 点
※小数点以下切捨て
②学力検査: 50点 × 5教科 × 1.0 = 250 点
ですので、①、②の合計は 549 点 / 1000点 満点中
これに
③独自検査:50点/100点中 をたして
549 点 + 50 点 =
1,100点満点中
総得点599点
となります。
のび君が受けた入試
3校とも全く同じ結果
という条件でしたが、
内申点:学力検査の比率と
得点を並べると
(1)高校 3:7→ 579点
(2)高校 4:6→ 589点
(3)高校 5:5→ 599点
になる
ことがおわかり
いただけたと思います。
志望校選びの際、
内申点に自信がない場合は、
(1)高校のように
内申点3:入試(初日5教科のテスト)7の実力を重視する高校、
内申点に自信がある場合は、
(3)高校のように
内申点5:学力検査(初日5教科のテスト)5で、中学での日々の取り組みを評価してくれる高校
を意識して選んでみる
ことも一つの考え方
ではないでしょうか。
高校ごとの
①内申点と②学力検査の
比率の違い、
③学校独自調査の点数の違い
(なし、100点満点、500点満点)
の情報
につきましては
新潟県のホームページか、
以下のリンクから
ご確認いただけます。
令和6年度新潟県公立高等学校学校入学者選抜方法について
※PDFデータを開くことができるデバイスが必要となります。
この資料で、
希望する高校の
①内申点と②学力検査の
比率の違いを確認
したいときは、上記リンク資料の
表の中央部「一般選抜」枠内
左端の「調査書と学力検査の比重」の欄を、
③学校独自調査の点数の違いを確認
したいときは、資料の
表「一般選抜」枠の
右側「学校独自調査」内の
右端「配点」欄を、
それぞれご確認ください。
内申点でこれだけ差がつく!高校入試再確認 まとめ
公立高校の入試制度は、
時代によって少しずつ
変化していきます。
中学2年生、
中学1年生の生徒さん
だけでなく、
これから中学生になる
小学6年生をお持ちの
保護者の皆様にも、
この資料を
将来をみすえた高校選択の、
一つの材料として
事前にご覧頂き、
小学生の段階から
学校の成績に
意識を向けていただくことで、
中学3年生の
夏休みに慌てることなく
お子さんが
充実した高校生活を送る
ことができる希望校を
選ぶときの視点が広がる
のではないでしょうか。
ありがとうございました。
少しでもお役にたてましたら
幸いです(^^)
内申点の材料となる「5段階評定の決め方の基本」につきましては、下記の記事をご参照ください。
成績を出す際A、B、C3段階でつけた各観点の「評価」を5、4、3、2、1の5段階評定(成績)に変換するプロセスにつきましては、下記の記事をご参照ください。
中学校の学期ごとの5段階評定(成績)の出し方につきましては、下記の記事をご参照ください。
新学習指導要領での「評定に関する変更点」も追記しています。