こちらの記事では、
スクールNOBINOBIが
2020(令和2)年度から
小学校の新学習指導要領で
必修化された英語の内容と
増えた授業時数について解説
していきます。
その他の注意点と
“豆知識|学習指導要領とは?”
もご紹介。
小学校で取り組まれる
英語教育の骨組み
をザックリつかんで頂けます。
記事の内容は
●小学3・4年生で、教科外の教育活動の「外国語活動」として「話す」「聞く」を、週1コマ年35時間勉強する。
●小学5・6年生で、新しい教科「外国語」として「話す」「聞く」「読む」「書く」を、週2コマ年70時間勉強する。★語学のその他の注意点は…
●国語との関連からローマ字の勉強は3年生から。訓令式とヘボン式2種類の表記方法を学習。
記事を書いているのは、
●小中学生対象完全個別指導塾の校長(経営者兼専任講師)
●開校5年半で、新潟県内トップ私立高校合格者を輩出。
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こと“のびのび”。
1学年平均約23コマ
授業が増えたのです。
2020年度から小学校の英語が必修化、ポイントは?
英語必修化の大まかなスケジュールは?
学習指導要領(=新学習指導要領)は、
2017(平成29)年3月に改訂されましたが、
小学校では、2020(令和2)年度以降
新学習指導要領が全国全ての小学校で実施
されています。
それまでは前の学習指導要領から
新学習指導要領に変えるための
準備期間(移行期)でした。
※2018(平成31)年度、2019(令和元)年度は、小学校の移行期。
※学習指導要領のおさらいは本記事末尾の「まとめ」コーナーで解説させて頂きます。
小学生の英語、教育内容の計画(=教育課程、カリキュラム)は新学習指導要領でどう変わった?
英語必修化 カリキュラムの内容は?
小学3・4年生
教科外の教育活動の1つ
「外国語活動」=英語で、
「話す」「聞く」を学ぶ。
※これまでは教科外の教育活動の1つ「総合的な学習の時間」の中で英語活動を実施。
小学5・6年生
正式な教科
「外国語」=英語を、
「話す」「聞く」にプラスして
「読む」「書く」も学ぶ。
※これまでは、教科外の教育活動の1つ「外国語活動」=英語で、「話す」「聞く」を中心に学習。
英語のコマ数(年間授業数)はどうなる?
小学3・4年生
週1コマ、年間35コマ
※これまで小学5・6年生で行っていたものを前倒し
小学5・6年生
週2コマ、年間70コマ
2018(平成31)年度、2019(令和元)年度の
準備期間で、
新しい学習指導要領の内容や計画の一部がスタート
しました。
準備期間(移行期)の英語の変更ポイントは?
2018(平成31)年度、2019(令和元)年度の
準備期間、全ての公立小学校で、
小学3・4年生
年間最低15コマの「外国語活動」をスタート
小学5・6年生
いまの「外国語活動」年間35コマに、
新たに15コマプラスした
年間50コマで、
新学習指導要領の教育内容の計画
(=教育課程、カリキュラム)
の一部をスタート
しました。
2020(令和2)年度の
新学習指導要領の完全実施で、
小学校の授業のコマ数は、6年間で
以前の学習指導要領で
実施されていたコマ数より
140コマ増えて5785コマとなり、
前回の改訂から2回連続の増加
となりました。
単純計算を
そのまま当てはめるわけにはいきませんが、
2020年度以降
1学年平均
約23コマ授業時数が増える
計算になります。
余談ですが、新学習指導要領は、
中学校でも2021(令和3)年度から完全実施、
高校でも2022(令和4)年度の1年生から
学年進行で実施されています。
また、大学入試は
2024(令和6)年から
新しい入試制度が本格実施
となっています。
小学校英語2020年度必修化 主な変更点
学習指導要領
=学校で教える内容や目標のめやす(基準)
が完全に実施されて
小学校の英語は…
小学3・4年生で、
教科外の教育活動の「外国語活動」として、
「話す」「聞く」を、
週1コマ年35時間に増やして勉強している。
小学5・6年生で、
新しい教科「外国語」として、
「話す」「聞く」「読む」「書く」を、
週2コマ年70時間に増やして勉強している。
先述のとおり
2019年度には、
新しい学習指導要領の一部が、
小学3・4・5・6年生で
スタートしたのです。
小学校英語2020年度必修化、その他の変更点は?
下の記事で取り上げた
国語のローマ字学習の変更点。
国語と外国語(英語)の
関連の中で、
ローマ字学習にも
変更が加えられました。
今回の学習指導要領の改定で、
表記方法の
訓令式とヘボン式の両方が、
初めて国語科の指導要領解説に
以下のように記載されました。
ローマ字は児童の生活に身近なものになっていることなどを踏まえ,第3学年で指導するものとする。
日常使われている簡単な単語とは,地名や人名などの固有名詞を含めた,児童が日常目にする簡単な単語のことである。
ローマ字の表記に当たっては,「ローマ字のつづり方」(昭和 29 年内閣告示)を踏まえることとなる。
ここでは,「一般に国語を書き表す際には第1表に掲げたつづり方によるものと」し,
「従来の慣例をにわかに改めがたい事情にある場合に限り,第2表に掲げたつづり方によっても差し支えない」こととされている。
第1表(いわゆる訓令式)による表記の指導に当たっては,日本語の音が子音と母音の組み合わせで成り立っていることを理解することが重要である。
第2表(いわゆるヘボン式と日本式)による表記の指導に当たっては,例えば,パスポートに記載される氏名の表記など,外国の人たちとコミュニケーションをとる際に用いられることが多い表記の仕方を理解することが重要である。
引用元:小学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説「国語編」79ページ(平成 29 年7月)
引用元:文化庁-国語施策・日本語教育 > 国語施策情報 > 内閣告示・内閣訓令 > ローマ字のつづり方 > 第1表・第2表
2020年度から、
小学3年生で、
英語に加え
ローマ字の
複数の表記方法の勉強も
スタートしたのです。
小学校英語2020年度必修化 まとめ
小学校英語2020年度必修化 変更点は? まとめ
2020(令和2)年度から
小学校で全面実施された
学習指導要領のうち、
英語の学習で変わる内容と
授業時数とその他の注意点
について見てきました。
ポイントは
●小学3・4年生で、教科外の教育活動の「外国語活動」として「話す」「聞く」を、週1コマ年35時間勉強する。
●小学5・6年生で、新しい教科「外国語」として「話す」「聞く」「読む」「書く」を、週2コマ年70時間勉強する。★語学のその他の注意点は…
●国語との関連からローマ字の勉強は3年生から。訓令式とヘボン式2種類の表記方法を学習。
の3つ。
お気づきの方も
多いことと思いますが、
グローバル化と
「脱ゆとり教育」の
大きな流れの中で、
2020(令和2)年度以降は、
小学校では英語を、
今まで5・6年生で
取り組んできたものを
3・4年生で
学ばなければならなくなり、
5・6年生は
教科としての「英語」を
これまでの2倍の授業時数
学ばなければならなくなった
のです。また、
小学校の総授業時数は、
6年間で
5645コマから
140コマ増えて
5785コマ
となり、
前回の改訂から
2回連続の増加、
2.4%強の授業時数増
となりました。
東京都のように、
2020(令和2)年度からの
完全実施前から、
新学習指導要領を
「先行実施」した
自治体があったり、
小学1年生から英語学習を
スタートさせている
地域もあったとのこと。
2020年度からの
英語必修化にあわせて
お子様が通学されている
小学校の英語の内容と計画を
今一度、再確認して頂ければ、
今後の疑問や不安を
少しでも
和らげることにつなげられる
のではないでしょうか。
幸いです。
豆知識|英語の必修化を決めた、学習指導要領ってなに?
今回、国=文部科学省が決めた
一番新しい学習指導要領
(=新学習指導要領)、
小学校では2020(令和2)年度、
中学校では2021(令和3)年度から完全実施
されます。
英語の必修化を決めた
学習指導要領とはどんなもの
なのか、のおさらいです。
学習指導要領とは、
●国が示す「小中高校などで教える内容や目標のめやす(基準)」
で、
●文部科学省が決めた「小・中・高の各段階で教えなければならない最低限の内容のめやす(基準)」
のことです。
年間授業時間を決めたり、
教科書編集の基準になったりしているもので、
だいたい10年ごとに改訂
されています。
【関連記事】
ご家庭で、英語必須化に
具体的にどのように対処したら良いのか?
につきましては
下記の記事をご参照ください。
ローマ字学習と表記方法
「訓令式」「ヘボン式」につきましては、
下記の記事をご参照ください。
新学習指導要領のもう一つの大きな変更点
プログラミング教育必修化
につきましては下記の記事をご参照ください。
2020年度から小中高で導入された
「キャリア・パスポート」
につきましては
下記の記事をご参照ください。